平成30年度より6年間、吉城高校は、県教育委員会から「理数教育フラッグシップハイスクール」に指定され、岐阜県の理数教育の「旗艦(重点校)」として、新しい学習指導要領で求められる課題解決能力を身に付けた生徒の育成を目指します。

1 研究開発テーマ

理数授業における実験実習や課題研究等を充実させ、「知識・技能」、「思考力・判断力・表現力」を確実に身につけさせます。また、校外研修や出前授業により、最先端の科学研究に触れ、興味関心を高めさせるとともに、地域との連携を深め、「主体性をもって多様な人々と協働して学ぶ態度」を育て、将来は地域のみならず、広く社会に貢献できる人材の育成を目指します。

2 研究開発主題設定の理由

本校は飛騨の豊かな自然に恵まれ、それらを有効に活用した授業実践や課題研究が行える環境にあります。また、特に理数科では、サイエンスワールドでの校外研修、各種研究機関の技術者・研究者を本校に招いての出前講座等の実績があります。さらに飛騨市と東大宇宙線研究所との連携により、ニュートリノや重力波の講義・観測施設見学の他、大学院生による学習サポート等により交流を深めています。一方、本校ではH27より、「地域に根付いた、地域に愛される、地域に貢献できる学校」を目指す「地域課題解決型キャリア教育(YCKプロジェクト)」を実践しています。理数教育フラッグシップハイスクールの活動が、YCKプロジェクト等と相互に作用し合いながら主体的、協働的に自ら学ぶことのできる生徒の育成・発展に確実につながることをねらいとし、研究開発主題を設定しました。

3 研究開発計画

①ICT環境整備
無線LANを整備し、タブレット等を活用できる環境の整備。
②課題研究(研究成果発表会)の充実
課題研究に必要な実験機材や試薬等の充実。また指導講評は、東京大学、又は東北大学に依頼予定。
③1年生校外研修(宿泊研修)
瑞浪サイエンスワールドでDNA鑑定の実験実施予定。
④2年生校外研修(日帰り研修)
東京大学宇宙線研究所スーパーカミオカンデ等を見学。
⑤出前講座(1~2年生)2回実施予定
大学や様々な研究機関から幅広く講師を招き、最先端の研究について講義していただき、興味関心を高める。
⑥3年生学習合宿への東大院生の参加
東大宇宙線研究所で研究している東大院生を、夏休み中の本校の集中学習会に招待し、生徒との交流や学習サポートをしていただく。
⑦飛騨アカデミーとの連携
「夢のたまご塾」等の各種セミナーやサイエンス教室を企画する飛騨アカデミー事務局の支援を得て、大学や研究機関との連携を図る。
⑧「小学生サイエンス教室」
夏休みを利用し、生徒が先生となり、小学生に実験実習を指導する。

5 予算  200~250万円以内×6年間(予定)

タブレット、ネットワーク環境整備、外部講師の旅費謝金、バス借り上げ代、宿泊費 等