学校長挨拶

 岐阜県立高山工業高等学校のホームページをご覧いただき、ありがとうございます。また、日頃より本校の教育活動に御理解、御支援をいただき、重ねてお礼申し上げます。
 さて本校は、太平洋戦争末期の昭和19年、木製飛行機を製造する技術者育成を目的に航空機科と機械科を設置する岐阜県高山航空工業学校として創立されました。その後、戦後の混乱の中、昭和20年には木材工芸科と建築科にそれぞれ転科して岐阜県高山工業学校と改称し、昭和23年4月には学制改革に伴い岐阜県高山工業高等学校となりました。しかし、同年8月には高校再配置により岐阜県立斐太高等学校と統合され、昭和32年には新たに、岐阜県立高山高等学校の農業科と統合して岐阜県立斐太実業高等学校となり、昭和48年、農工分離に伴い、現在の岐阜県立高山工業高等学校創立に至りました。以降、学科の変遷はあったものの、常に有為な人材を輩出し、今年で創立77周年を迎える伝統校です。現在、機械科、電気科、建築インテリア科、電子機械科の4学科を有する飛騨地区唯一の工業高校として、飛騨の匠の技と心を継承し、地元産業を支えるとともに中京地区をはじめ全国各地に、毎年人間性豊かで優秀な技術者を送り続けています。
 創立以来、本校の同窓生は一万有余名を数え、母校愛溢れる同窓会や飛騨を代表する88社から構成される学校後援会からは、物心両面にわたり様々な御支援をいただき、教育環境の充実を図らせていただいております。このように本校は、同窓生はもとより、地域の産業界とも強い絆で結ばれ、卓越した知識と技能を持つ職人気質の教員をはじめ多くの人間味溢れる教職員と、充実した施設・設備を備え、少人数で個に応じたきめ細かな指導で実績を上げております。コロナ禍で心配された令和2年度卒業生の求人倍率も15倍近くに達し、岐阜県や高山市職員などの公務員も含めて約4分の3の生徒が就職し、早い段階から100%の内定率を達成しました。また、約4分の1の進学希望の生徒に対しても、多様な希望に個別指導で対応し、ここ数年は国公立大学や県立看護専門学校等へも進学しております。
 平成28年度から指定された「地域連携による活力ある高校づくり推進事業」は、地域住民や産業界に加え、行政、教育界とも強い絆で結ばれる契機となり、幅広い連携の下、ものづくりを通じて地域課題を解決するべく、地元小学校や中学校への出前授業、商品開発やボランティア活動などにも積極的に取り組んでおります。加えて本年度は「スーパー・インクワイアリー・ハイスクール推進事業」に指定され、STEAM教育推進イベントの開催、企業と連携した商品開発、3Dデジタルアーカイブの研究、デザイン思考ワークショップの4つの探究活動を通じて技術で新たな地域文化をデザインできる人材育成を目指します。また、工業分野のデジタルトランスフォーメーション(DX)に必要となる、デジタル化された技術に対応した実践的に学べる工業教育推進のため、最新のBIM実習装置やメカトロニクス実習装置が新たに整備される予定です。御期待ください。
 校訓は「かしこく」「つよく」「ゆたけく」。「かしこく」には学力だけではない生きる力を、「つよく」には体力だけでなく心の強さを、そして「ゆたけく」には豊かな心と寛容さを表し、本校生徒はコロナ禍で様々な制約がありながらも互いに切磋琢磨し、日々の学校生活を通じて身につけていきます。
 校歌にありますように、眉根凛々しき若人が科学の夢に結ばれてこの学び舎に集い、技術の粋を極めんと競い立ち、文化の明日を築くべく巣立つことができるよう、職員一丸となって努めております。今後とも本校の教育活動に御理解と御協力をお願いいたします。

岐阜県立高山工業高等学校長 村田 和宏