検査名 |
検査内容等 |
田中ビネー
知能検査法 |
1歳級から成人級までの118問からなる。検査を構成する問題が困難度に基づいて分けられているので、検査結果はすべて年齢基準と結びつけて評価される。また、多種多様な問題を使用しており、多角的な総合検査法であり、大まかにその子どもの進んでいる面と遅れている面が分かる。
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日本版WISC−V
知能検査法 |
5歳から16歳までの子どもに用いるために開発された知能検査(5歳未満にはWPPSI,17歳以上にはWAIS)。各5つの動作性検査と言語性検査、計10の下位検査実施には、約60分、3つの補助検査には約10分かかる。動作性IQ、言語性IQ、全検査IQが求められる。援助の対象である子どもの状況について情報を収集し分析することにより、支援・指導計画を立案する資料を得る「心理・教育アセスメント」の一方法である。
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日本版WISC-W
知能検査法 |
WISC-Wは、1998年以来広く利用されているWISC-Vの改訂版であり、5歳0カ月〜16歳11カ月の子どもを対象にした、代表的な児童用知能検査である。
今回の改訂では、WISC-Vにおける3つの下位検査が削除され、「絵の概念」「語音整列」「行列推理」「絵の抹消」「語の推理」の新しい下位検査が5つ取り入れられることで、15の下位検査(基本検査:10、補助検査:5)で再構成されたものとなっている。10の基本検査を実施することで5つの合成得点(全検査IQ、4つの指標得点)が算出され、それらの合成得点から子どもの知的発達の様相をより多面的に把握することが可能となる。
また、WISC-V、WAIS-V、DN-CAS、K-ABCを用いた妥当性検証により、これら既存検査との高い相関も確認されており、マニュアルや記録用紙には正確な実施と採点のための工夫が施され、記録もしやすくなっている。
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K−ABC |
心理・教育アセスメントバッテリー
認知処理過程と習得度を測定する個別式尺度であり、適用年齢は2歳6ヶ月から12歳11ヶ月。実施時間は、就学前児童では約30分、小学生約60分。14の下位検査バッテリーとそれらを組み合わせた4種類の尺度からなっているが、年齢グループごとに子どもの興味や行動、就学前児童と学齢期の児童の技能などの違いに着目して、実施する下位検査や適用年齢が決められている。標準化サンプルに障害児も含まれており、LDやMRの指導計画の作成にも有効である。
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DN-CAS |
DN-CASは、「プランニング」(P)「注意」(A)「同時処理」(S)「継次処理」(S) の4つの認知機能(PASS)の側面から、子どもの発達の様子を捉えることができる心理検査である。5歳0カ月から17歳11カ月まで幅広い年齢で実施することができ、再検査を実施することで子どもの長期的な予後を調べたり、認知機能の特徴・変化をみていくことができる。また、言語的知識や視覚的知識にあまり頼らずに認知活動の状態を評価できるよう工夫されているために、新しい課題に対処する力をみるのに適している。LDやADHD、高機能自閉症等の子どもたちにみられる認知的偏りの傾向を捉えることができるので、その援助の手がかりを得るために有効である。
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