4月30日(水)に文化講演会を行いました。エコノミストの門倉貴史様にご来校いただき、約1時間半ご講演いただきました。ご出演なさっているTV番組の話題から将来の日本経済に関することまで興味深いお話を拝聴し、学びの多い時間を過ごしました。以下に生徒の感想を掲載します。
今年度の文化講演会ではエコノミストの門倉貴史さんをお招きし、現代経済に関する講演をしていただきました。門倉さんはフジテレビの番組「ホンマでっか⁉TV」に評論家軍団の一人として定期的に出演されています。講演の導入で話してくださった、番組での共演者の裏話(ブラックマヨネーズの小杉さんのダイエットの件、マツコ・デラックスさんの栄養失調問題など)は笑える面白い話でした。
私が門倉さんの講演の中で最も興味深く思ったことは、金融リテラシーに関することです。岸田文雄前首相が掲げた「新しい資本主義」の一環である「一億総株主化」の実現に向け、政府は国民全体に「貯蓄」ではなく「投資」を促しています。また、日経平均株価がバブル期を超えて史上最高値を更新するなど、近年、投資への関心は一段と高まっています。私も将来的には投資を行ってみたいと思っている一人です。しかし、いざ投資と言われてもいまいち分からないものです。門倉さんは、投資の初歩として知っておきたい基本事項を分かりやすく教えてくださいました。
超少子高齢社会となった日本――。平均寿命が延びたことで、退職してから死ぬまでの「老後」が一昔前よりも長くなってきています。老後における主な収入は年金であると多くの人は考えています。しかし、現在の日本の年金制度は賦課方式を採用しているため、将来的な制度の安定という点で大きな問題を抱えています。現役世代の減少により、年金の支給額が将来的に減る可能性は十分にあります。長くなる老後に加え、年金の減額に将来の我々が順応するには、退職までに十分な資産形成を行うことが重要だと、門倉さんはおっしゃいました。資産形成の要となるのは投資です。現金のまま蓄えておくだけではなく、株式や不動産に投資して資産を増やすことが、老後の生活の安定につながるといいます。
日本経済は現在、デフレからインフレに変わりました。投資をするには良い時期です。今回の門倉さんの講演は、私たちが今後の人生設計を立てていくうえで、大変重要な意味を持つものだったと思います。