5月1日(水)に文化講演会を行いました。戦場カメラマンの渡部陽一様にご来校いただき、約1時間半、貴重なお写真とともにご講演いただきました。戦場の様子を伝えるお写真や渡部様の語り口にひきこまれ、学びの多い時間を過ごしました。以下に生徒の感想を掲載します。
今回の文化講演会では戦場カメラマンの渡部陽一さんをお招きし、「石の上にも15年〜コツコツ続ける力」という演題で講演をしていただきました。印象に残ったお話は、実際に渡部さんが見聞きした戦争の様子と、戦場カメラマンとして認めてもらうまでの道のりの苦労です。
戦場となっている地域では、学びたくても学べない、病院で治療を受けたくても受けられないという子供が沢山いるということを、生々しい写真から学びました。戦争の化学兵器による被害によって首に腫瘍ができた男の子の写真。戦争によって十分な医療が受けられず、泣きながら亡くなった白血病の男の子。この男の子は頬がこけて、とても幼い男の子のようには見えませんでした。これらの写真はとても痛ましく、見ていて辛いものでした。今、衣食住が保障され、学校に通えること、家族・友人・先生に恵まれていること、そんな環境は当たり前ではないのだと感じました。今、日本という国に生きていて命が脅かされるような危機は、なかなか感じることはありません。戦場の様子が直に伝わる写真というメディアの迫力は、やはり凄いものです。渡部さんの独特な語り口、身振り手振りで私はまるで自分がその場にいるような感じがし戦慄しました。日本という恵まれた環境に感謝し、もっと自分が社会に貢献できる方法を模索したいです。
また、戦場カメラマンとして、写真を採用してもらうのに苦労した話も感銘を受けました。1件、1件出版社を訪ねてもどこも写真を使って貰えない日々…。そんな中、渡部さんの心の支えとなっていたのは「石の上にも15年」という、渡部さんの写真の先生のお言葉でした。好きなこと、自分が納得して決めたことを突き進めるのことの大切さ。これは、私たち高校生にも通ずるものがあると感じました。誰にでも、自分の決意したことが揺らいでしまうことがあると思います。自分ができること、本当にやりたいことってなんだろう……。
そんな中でも、実を結ぶことを信じて、コツコツ頑張り続けなければならないと改めて実感しました。