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令和2年度第2回学校評議員会


1 会議の名称

 学校評議員会 (第2回)

2 会議の構成

委員 池谷 尚剛 岐阜大学教育学部 教授
神 尚喜 視覚障害者生活情報センターぎふ 職員
野村満喜子 株式会社野村保険事務所 会長
平井 花画 岐阜県ユネスコ協会 会長
吉田みはる 岐阜盲学校卒業生
学校側 錦見 政哲 校長
夏川 裕子 PTA会長
奥富美保子 事務部長
山田 秀代 教頭
高見恵美子 小学部主事
立川麻里子 中学部主事
平松 均 高等部主事
端場 政博 教務主任
(委員名は五十音順)

3 会議の目的

 学校運営等について、地域住民や視覚障がいに関係する機関等を代表する方々から広く意見を聞くことにより、地域社会からの支援と協力を得て、開かれた特色ある学校づくりを推進する。

4 会議の開催

 令和3年2月5日(金) (意見聴取完了日)
 書面開催 評議員5名とPTA会長から意見をいただいた。

5 会議の概要

  • 送付資料
    (1)今年度の取組について
    (2)学校評価アンケートの結果と考察、対応策について

6 委員からのご意見等

(1)今年度の取組について

意見1
 コロナウイルス感染防止のため、本年度は臨時休業でのスタートとなり、オンライン授業の体制構築や教育計画の再編成等、かつて経験したことのない対応に追われたことと思います。このような異常事態の中で、教育の質を担保されたことに感謝を申し上げます。視覚障がい教育では、触覚と聴覚を活用する盲教育、視覚補助具を活用する弱視教育のいずれにおいても、教職員と児童生徒の接触または近接が避けられないため、コロナウイルス感染防止対策としてソーシャルディスタンスの徹底が求められる中、教職員にはかなりの緊張感や切迫感があったのではないかと思います。現在、緊急事態宣言下の岐阜県ですが、このまま年度末を迎えられることを祈念しています。

意見2
 新型コロナウイルス感染症対策により行事や学習活動が制限される中、学校で様々な工夫を重ねて対応されている様子がわかりました。

  • 小学部のぶどう狩りについて
     ブドウの木や房、井戸水に初めて触るなど、「さわる」という体験が視覚障がいの児童にとって大切なことだと感じました。
  • 中学部の白川郷への修学旅行や金華山登山について
     東京への修学旅行は実施できませんでしたが、県内の校外学習を精一杯楽しもうとする生徒の様子が伝わってきました。
  • 高等部普通科の就職ガイダンスや作業実習について
     コロナ禍で生徒の進路に影響が出ないか心配ですが、実務的な実習を行うことで今後の就業等に活かしてほしいです。
  • 高等部理療科の臨床実習の中止や国家試験対策について
     生徒の中には、臨床実習が中止となったことや国家試験を受験することに対して不安のある者もいると思いますので、できるだけサポートをお願いします。

意見3
  • オンラインの授業について
     教職員には一定の苦労や気遣いが必要だったであろうと思いますが、先日、本校図書室の音訳・録音図書を、生徒がかなりの速さで読む(聴く)というお話を聞き、オンライン授業が多くの成果をあげたのではないかと嬉しい想像をしております。次の機会に、オンライン授業の成果について詳しくお聞きしたいと思います。
  • 「自立活動」の時間について
     どの学校においても、子供たちはそれぞれ課題をもっています。「課題を設定して取り組める」ことは、誰にとっても素晴らしいことです。今年度3回ほど本校を訪問する機会をいただき、授業の様子を拝見する中で、本校が持っているノウハウや考え方は、他の学校でも多いに役立つのではないかと思いました。
  • 交流活動について
     地域の他校の児童生徒や教職員にとっても大切な学びの要素になっていると思います。

意見4
 コロナ禍の中で、これだけの活動を実施されたことに対して、教職員の苦労に頭が下がります。

意見5
 今までに経験したことのない1年で、社会が日々変化し、局面ごとの対応が難しい中、いつも以上に衛生管理に気を配りながらこれだけの取組を無事に行われたことは、高く評価できます。
 視覚障がい者が孤立感を高めず、社会と関わっていくために、情報をどのように取り入れるかは大きな課題です。今後長く続く「ウィズコロナ」の生活様式を踏まえ、これまでの体験学習や実技とともに、広い視野で情報と関わり、情報を扱う教育への取組が必要になるのではないかと感じています。

意見6
 コロナ禍において、取組を工夫されていると思います。例年行っている活動の内容を変更するなど、よく考えて実践されており、児童生徒もその中で頑張ったと思います。


(2)学校評価アンケートについて
意見1
 児童生徒対象、保護者・学校評議員対象のいずれのアンケートでも、本校の教育について概ね満足しているとの結果でした。コロナ対策による諸活動の制約によって、一部の項目では昨年度と比べて満足度が低下してしまいしたが、全体としては高い評価であると思います。次年度もオンライン学習が継続されると思うので、学習内容の精選等について検討をよろしくお願いします。

意見2
  • 項目28「学校の先生は、学校が地域に理解されるための働きかけを行っている」について
     今年度は、オープンキャンパスや防災運動会などの中止が重なり、地域との交流が制限されました。来年度も中止となる可能性がありますが、オンライン開催などの工夫をすることで、出来るだけ地域との交流を図っていただきたいです。
  • 項目31「学校では、生徒の個々の指導に情報機器を積極的に活用している」及び項目22「学校の授業内容や進度は、児童生徒の実態に即している」について
     本校の生徒から、オンライン授業でのパソコンやタブレットの操作について、問い合わせをいただきました。操作が困難な生徒に対して、学校と連携してサポートすることが必要だと思います。

意見3
  • 項目3「学校の先生は、地域住民と協力し合って特色ある教育活動をすすめている」について
     児童生徒が、現状を把握できていることに感心しました。近隣の学校や団体との交流機会は多くあることが望ましいため、オンラインでの交流もあってもよいと思います。
  • 項目31「学校では、生徒の個々の指導に情報機器を積極的に活用している」について
     若ければ若いほど情報機器に精通している傾向があり、若い人たちは感覚的に解っていると思います。教職員が児童生徒から教わることがあってもよいのではないかと思います。

意見4
 きめ細かなアンケート内容に驚きました。保護者へのアンケート結果から、信頼関係ができていると思いました。

意見5
 地域社会との交流については、今後地域と学校が一緒に模索していかなければならないことだと考えます。
 今回のアンケート結果については特に問題なく、個々の障がいの程度に応じて、きめ細かく対応できていると思います。今後も継続を望みます。

意見6
 生徒用アンケート項目の中には、生徒に直接関わりのない内容もあり、答えにくかったと思います。
 今は地域との交流が難しい状況なので、学校で検討されている対策に沿って進めていただきたいと思います。


(3)その他 ご要望など
意見1
 現在、国で基本計画が整備中の「読書バリアフリー法」について、今後、広報や周知が必要になると思います。
 既に一部の生徒は利用していますが、本校周辺では、市立図書館での対面音訳等や「視覚障害者生活情報センターぎふ」での点字・音声・拡大・テキスト・PDFデータの製作等が利用でき、それらをもっと活用することで、教育の質を高めることができるのではないかと期待しています。国・県で基本計画が定まってから具体的に動き出すことになると思いますが、その際は生徒への周知をお願いします。

7 会議のまとめ

 第2回目の評議員会は、新型コロナウイルス感染拡大防止の観点から、書面開催とした。

 コロナ禍での本校の取組を紹介する資料、学校評価アンケートの結果及びその結果を受けて各学部や各分掌が分析し、今後の対応策についてまとめた資料を送付したところ、各評議員の皆様には大変丁寧に資料をご覧いただき、具体的なアドバイスやご感想等をいただいた。

 コロナ禍における本校の取組については、工夫しながら可能な範囲で実施してきたことを概ね評価していただいた。学校評価アンケートの結果については、項目ごとに丁寧にご覧いただき、それぞれのお立場からアドバイス等をいただくことができた。今後の本校の教育活動の中で具体的に取り組んでいきたい。特に、地域との交流に期待しているとのご意見が複数あったため、地域と連携し、学校と地域、保護者が同じ方向を向いて児童生徒の成長に関わっていけるような体制づくりについて、具体策を検討し、実践につなげていきたい。

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