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令和元年度第1回学校評議員会


1 会議の構成

委員 池谷 尚剛 岐阜大学教育学部教授
小澤紀代美 ギャラリー小さい家代表(地域住民代表)
神 尚喜 視覚障害者生活情報センターぎふ職員
野村 宏一 のむらマッサージ店経営 H22年度卒業生
松尾 智弘 株式会社ウェルアーチ代表取締役
八木 敦子 PTA会長
学校側 林 亨 校長
奥富美保子 事務部長
山田 秀代 教頭
戸川奈保美 小学部主事
立川麻里子 中学部主事
福川 勝己 高等部主事
宮地 裕久 教務主任
(委員名は五十音順)

2 会議の目的

 学校運営等について、地域住民や視覚障がいに関係する機関等を代表する方々から広く意見を聞くことにより、地域社会からの支援と協力を得て、開かれた特色ある学校づくりを推進する。

3 会議の開催

 令和元年9月30日(月) 13:30~15:30  岐阜盲学校多目的室1
 委員4人と保護者代表1人、職員5人が出席

4 会議の概要

(1)校長挨拶
 評議員会は前期を振り返って1回、後期を振り返って1回の年2回開催する予定である。今日は、この後、授業参観をしていただく。感じられたこと、疑問に思われたことなど聞いていただければ回答させていただく。また、学校経営など、当校のあるべき姿についてご意見をいただきたい。
 今年度、再任用校長として勤めている。県立の学校に70名ほどの校長がいるが、その内3名が再任用。再任用制度はまだ始まったところ、マンネリ化しないように盲学校教育について考えていきたい。

(2)授業参観

(3)学校教育経営について(校長)

(4)今年度の各学部の取組について(各学部主事、教務主任)

(5)感想・意見交換
意見1
  • 授業の様子は、丁寧に手取り足取り行ってみえた。保護者も見られたら安心されるだろうと感じた。自分にも小学生、中学生の子どもがいて、家で点字の学習をしていた。他の学校でも点字についての学習を取り入れるなどしていくとお互いの見識が広がっていくのではないかと思う。
    →岐阜小、明郷小、加納西小、各務原市尾崎小などの児童が学校見学に来ている。居住地校交流を年数回~10回実施している。
  • 人数が少ないことは丁寧にできてよいが、自分の思いが通らないなどのマイナスな経験が少ないのではないか。縦割りのグループの中で先輩、後輩という経験をすると子どもの感覚が変わっていくと思う。

意見2
  •  使用教科書についての説明の中で「墨字」と言われたが、どういうものか?
    →点字に対して普通の文字のことを「墨字」と言っている。墨字の教科書とは通常の教科書のことである。視野が狭い状態の見え方の場合、文字を大きくするより、通常の文字サイズの方がよいことがある。また、通常の文字を拡大読書器等で拡大して読むこともある。
  • パラリンピックの開催もあり、日本人以外の人とふれあう機会がある。いろいろな人種、いろいろな障がいなど、心を開いて受け入れていくことが必要。いろいろな人に慣れていく経験という点で他校との交流や幼稚園での体験などは有意義だと思う。
  • 先日、スギ薬局の駐車場で白杖を持った人を見かけた。「何か手伝うことはありますか?」と声を掛けたら「入口まで連れて行ってください」と言われた。お手伝いできる機会は少ないが、そのような機会にドキドキしないようにガイドなどの支援を日頃から学んでおきたい。そして、日常からそのようなことが自然にできるようにしていきたい。

意見3
  •  授業では、タブレット端末で教科書を読んでいた。アソシアでは、墨字をスキャナで読み込んでテキストにし、UDブラウザで読めるように利用者に提供する仕事をしている。生徒が使用していたタブレットは個人のものか?
    →学校からも授業用に貸し出しているが、私物を申請して使用している生徒もいる。
  • どの生徒も使用できるとよいと思うが、使える使えないで差が開くことはないか?
    →ある程度視力があり、拡大して文字が見える場合はよいが、そうでない場合は使用が難しい。視力による学習格差が出ないように努めている。
  • この夏、アレクサンドリア(エジプト)へ出張し、サピエ図書館の紹介をしてきた。マルチメディアDAISYの活用が有効であると評価された。日本は進んでいることが誇らしい。要望があれば電子図書を提供するなど情報支援をしていきたい。

意見4
 (評議員として)3年目になるが、3年間授業を見学し、変化してきた。情報機器の活用が進んでいる。
 盲学校の生徒数が減っている一方、小中学校では障がいのある子が増えていることに矛盾を感じる。盲学校の生徒数を増やせないかとしみじみ思う。施設も人材ももったいない、もっと活用できないかと思う。私も機会があれば宣伝をしているが、「あんま鍼灸はちょっと…」と、思う人もいて、JRPS(網膜色素変性症の会)には入っても、盲学校には入らない。自分も盲学校に入った1年目は心が折れたが、小学部の小さい子が頑張っている姿を見て、このままではいけないと感じて頑張れた。学校という環境に入るメリットもある。

意見5
 授業参観ではいつもと違う生徒の様子が見られた。理療科の生徒は白衣を着たら立派な姿だった。自分の子どもは賑やかな5人クラスだが、マンツーマンの授業の教室は寂しい。盲学校に入るとき「まだ、通常の学校で大丈夫じゃないか」と思っていた。それは、息子の気持ちではなく、自分の考えだった。盲学校は設備が整っており、少人数のなかでそれぞれにあった学習をしている。盲学校を選ぶことを迷っている人がみえたら、盲学校で学ぶことを勧めたい。児童生徒数が減り、PTA活動が縮小されると寂しい。保護者同士、知らないまま卒業してしまう。大変だが、にぎやかなPTA活動をしていきたい。

校長挨拶
 盲学校を必要とする人に対して盲学校の存在を伝えてくれる人に盲学校のことをレクチャーしている。また、今度もしていきたい。今日いただいたご意見を職員にも伝えたい。

6 会議のまとめ

 第1回目の評議員会は、授業参観を1時間していただき、児童生徒の授業の様子を知っていただいた。その後、校長より学校教育経営の説明、今年度上半期の取組についてのプレゼンにより、当校の現状や抱えている課題、教育活動の様子などについて理解を深めていただいた。
 感想・意見交換では、当校の児童生徒数が減少していることを心配され、少ない児童生徒数の中での工夫や、児童生徒数を増やすためにどのようにしたらよいかなど親身になって考えていただき、貴重なご意見をいただくことができた。職員で共有し、今後、学校として具体的に何ができるかを検討し、実践していきたい。

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