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     平成26年度
     
  2年生 シイタケ・ナメコ原木への菌打ち実習(グリーンライフ・総合実習)
3月19日(木)
 郡上高校の森林科学科では、シイタケの栽培を行っています。その栽培方法は、昔ながらの原木(クヌギやコナラの木の幹を約1m程度に切ったもの)にシイタケの菌を植菌する原木栽培を行っています。最近は、菌床栽培と言って、おが屑やフスマなどを四角く固めたもので栽培する方法が主流になっていて、この原木栽培は、シイタケ栽培全体のうち、わずか1割程度になったと言われるようになってしまいました。また、日本のシイタケ原木は、福島県産のものが人気でしたが、福島原発の事故以来、放射性物質の影響で福島県産の物が売られなくなってしまい、近年は、ますます原木栽培を取り巻く状況が厳しくなってきました。
 しかし、その栽培方法を、この森林科学科では後世に伝え残すためにも、こだわりの栽培方法として行っています。
 ここで栽培されたシイタケは、12月の実習生産物販売会を中心に、干しシイタケと生シイタケが販売されますので、ぜひ、ご賞味ください。
 今年度の「最近の出来事」は、これにて終了とさせていただきます。読んでいただいた皆様、おつきあい本当にありがとうございました。   (森林科学科 学科長 佐藤康成)
  
  2年生 栽培管理のプロジェクト発表(農業と環境)
2月17日(火)
 昨年の4月から、科目「農業と環境」で栽培した、トウモロコシとダイコンの生育管理記録をまとめて発表します。クラスの全員がトウモロコシとダイコンのどちらかの発表を行うので、これまで、同じ管理の中でそれぞれ記録を行ってきた内容をまとめて発表するのですから、当然、内容は同じようなものになります。しかし、その体験の中から、それぞれ何を学び、何を感じたのかは、人それぞれです。そんなところを見どころにして、全員が発表を行いました。全体的にうまく発表を行っていたと思います。アドバイスとしては、生育経過を示す折れ線グラフなどを見て、もう少し、科学的な分析力が欲しいな…と思いました。
 これは雑感ですが、中学校からコンピュータを使ってきた生徒が多く、最近はプレゼンテーションソフトの取り扱いが上手な生徒が多いですね。
  卒業生のインターンシップ(H25年度卒業生:長野県農業大学校在学)
2月16日(月)〜20日(金)
 昨年の3月に森林科学科を卒業し、長野県の農業大学校へ進学した福手健人さんが、農業高校の助手の先生が行っている業務のインターンシップのため、本校を訪れました。高冷地となる郡上に近い圃場での勉強がしたいと、岐阜県ではなく、あえて長野県の農業大学校に進学した福手さん。将来の就職先候補の一つとして、農業高校の助手を考えているようです。
 わずか1週間の体験でしたが、朝と放課後は硬式野球部の練習にも参加し、勤務時間中は事務処理から圃場の管理まで懸命に行っていた姿が印象的でした。このインターンシップが、福手さんの進路選択の一助になれば、私たち職員は満足です。
  1年生 年度最後の圃場整備(農業と環境)
2月3日(火)
 森林科学科棟北にある、科目「農業と環境」で使用していた畑を、整地する実習を行いました。たくさん降った雪も解けて、ようやく農作業ができる季節になってきました。
 ダイコン収穫後すぐの積雪のために、うねが立ったままの状態で冬を越えました。まずは、そのうねを崩し、整地します。また、放課後に行ってきた当番実習で集めた枯れ葉を、有機質肥料として畑にすき込みます。このとき、部分的に枯れ葉が集中しないように、きれいに散布して収量です。あとは、トラクターを使って細かく耕運して、来年度の農作業を待ちます。
  2年生 刈り払い機取扱作業者安全衛生講習(総合実習)
1月30日(金)
  2年生が、刈り払い機取り扱い安全講習会を行いました。
 刈り払い機とは、一般に言う、エンジン付きの草刈り機のこと。この機械を一般の仕事に利用する場合に、取得しておいた方が良いとされる安全講習です。森林の管理には、植栽した苗木の周りの雑木や雑草を刈り払うときに使用する大切な機器の一つです。
 この講習会は、郡上市の林業従事者育成のための事業を受けて、講習料を郡上市に負担して頂いております。写真を見ると、草ではなく雪の積もった場所で刈り払い機の操作をしているので、その目的を知らないと、異様な光景ですね。機械を安全に使うための取り扱い方法や服装、機械の危険性などを学び、全ての講習を修了すると、2年生全員に、その修了証が発行されます。
  全学年 課題研究発表会(課題研究・総合実習)
1月28日(水)  
 冬休みが明けて、3年生の専攻活動を締めくくる、森林科学科の「課題研究発表会」を開催しました。
 3年生全員が発表する、この日の発表については、森林科学科のトップページから「特色ある取り組み」をクリックすると、すべての専攻活動の研究要旨がダウンロードして閲覧できます。ぜひご覧ください。
 発表会を終えて、1年生や2年生の感想文を見たところ「難しかった」の意見が多くありました。われわれ職員からすれば、充分にわかりやすく説明しているように感じていても、1・2年生には難しいようです。来年度は、もっとわかりやすい発表会を目指してみたいと思います。
 3年生の皆さん、研究発表お疲れ様。また、2年生の生徒は、この発表を参考に、各自の研究活動を充実させてもらいたいです。  
郡上高校 実習生産物販売会(農業科行事)
12月6日(土)  
 
 実習生産物販売会の日を迎えました。
 森林科学科では、栽培しているものの多くを、この日のために仕上げています。今年度も、自然薯をはじめ、ダイコンや干しシイタケ、生シイタケなどが陳列机に並びました。
 おかげさまで、森林科学科では、当初計画していた収入見込みの大部分を、この日の販売で達成することができました。
 寒い中、多くの方々にご来校頂き、本当にありがとうございました。来年もぜひ、ご利用ください。 
3年生 自然薯の収穫(グリーンライフ)
12月4日(木)  
 3年生の自然薯栽培専攻生が中心となって育ててきた自然薯が、収穫の時期を迎えました。
 栽培した自然薯の大部分は、自然薯専攻生の手によって収穫されたのですが、この日は、3年生の全員が収穫体験を行いました。
 下の写真では、生徒が大きな自然薯を手にしていますが、この大きさで2,000〜3,000円となるでしょう。
 1年生が収穫した大根とともに、2日後の6日に行われる「実習生産物販売会」の目玉商品として販売します。最近は、学校職員も購入できない人気商品となっています。販売会で購入して頂き、ぜひご賞味ください。
1年生 ゆるキャラ登場(農業と環境)
12月3日(水)  
 ダイコンの収穫時に見つけた、変な形のダイコン。ピンク色の「目」は、1年生の生徒が描いたものですが、ダイコンのキズの形が、まるで口を開いているかの雰囲気です。こんなダイコンが採れるのも、栽培しているから得られる楽しみでしょう。このゆるキャラ、後日行われる「日本農業技術検定」の夜勉強で振る舞われる豚汁に具として活躍してもらおうと思っています。 
1年生 金華山 照葉樹林観察実習(森林科学)
12月3日(水)
 岐阜市の金華山周辺に生育する照葉樹林の観察実習を行いました。
 天候に恵まれて、雲のない快晴の中、金華山を登山しながら、そこに自生する樹木を観察します。郡上では見られない樹種の代表はツブラジイ。その木のドングリは、樹木名のとおり5から6mmの丸い玉のような形をしています。また、普通のドングリは、アクがあって食べられないのですが、このツブラジイのドングリはアクがありません。新鮮なドングリが拾えれば、皮を剥いて、その場で食べても苦みはありません。興味があれば、自己責任においてお試しください。そんな視点で登る金華山も、なかなか楽しめます。
 金華山の頂上からは、天候に恵まれれば、名古屋市の駅周辺ビルや伊勢湾のクレーンなどを見ることができます。地元の人からは散策道としても愛されています。ぜひ、登山道散策をお試しください。 
1年生 ダイコン収穫A(農業と環境)
12月3日(水)
 11月18日に収穫しきれなかったダイコンを、この日に収穫しました。
 前回と同様に「珍千露」さんに購入して頂くほかにも、12月に行われる「実習生産物販売会」で販売するダイコンにもなります。
 収穫後は、全員で食味試験を行いました。
 ダイコンは寒さに当たると、甘みを増していきます。そろそろ食べ頃です。
 1年生は、入学した4月からトウモロコシとダイコンの栽培を経験し、この時期になると、すっかり実習を楽しめるようになってきます。
 今回、収穫したダイコンは天候にも恵まれて順調に生長してきた立派なダイコンになりました。12月に行われる実習生産物販売会で、ぜひお買い求めください。
1年生 中津川市 先進林業地見学会(森林科学・総合実習)
12月2日(火)   
  中津川市加子母地区にある、中島工務店さんにお邪魔し、その地区で守られている東濃ヒノキを利用した木工産業の見学を行ってきました。
 岐阜県中津川市から長野県の妻籠・馬籠地区の木曽地区は、江戸時代に幕府直轄山林として守られてきました。昔から山林の管理が徹底しており、いまでもその山の木は、「木曽ヒノキ」というブランド木材で流通しています。丈夫で腐りにくい上等なヒノキです。ヒノキの香り高き中島工務店の住宅は、,木造住宅の憧れの姿と言えるでしょう。
 中津川に到着してから最後まで、社長さん直々に工場や現場の説明をして頂きました。お忙しい中、本当にありがとうございました。
1年生 水準(レベル)測量(測量)
11月18日(火)   
 1年生の測量で学ぶ水準測量の実習を行いました。測量機器の名前は「オートレベル」。住宅を新築したり、地面の水平を確認するときには欠かせない測量機器です。
 この測量では、機器の操作は、そんなに難しくありません。機械の中にプリズムのような部品がぶら下げてあり、ある程度、機械を水平に保てば、計測の視線が自動的に水平に微調整されます。微調整が自動なので「オートレベル」と呼びます。
 この水準測量の難しさは、なんといっても野帳の記入方法と計算方法でしょう。器高式と昇降式の野帳がありますが、測量の手順と原理が分かっていないと記入が難しいのです。
 これも、体験しながら学ぶのが、知識や技術を身につけるのに最短距離ですよね。
  
1年生 ダイコンの収穫@(農業と環境)
11月18日(火)   
 いよいよダイコンの初収穫です。
 この収穫の喜びは何とも言えない幸せな気分になります。
 丹精込めた栽培の結果、とても良いダイコンが育ち、たくさん収穫することができました。水洗いしてコンテナに収めます。
 ここで栽培したダイコンの多くは、和良町の道の駅「珍千露」さんが、漬物用として、その多くを購入して頂きます。もし機会があれば、後日、販売されるお漬け物を、ぜひ、ご試食してみてください。 
1・2年生 森林科学科 卒業生と語る会(課題研究・総合実習)
11月14日(金)   
  森林科学科を卒業した先輩を招いて「卒業生と語る会」を実施しました。
 今回、招いた先輩は、岐阜大学、東海職業能力開発大学校、トライデントコンピュータ専門学校、日本郵便(株)、カヤバ工業(株)より5名を招きました。
 会議室の全体会では、現在の生活についてや、先輩方が過ごした高校生活について話して頂きましたが、その後の分散会では、森林科学科棟に移動して、全体会では聞けなかった私生活や体験談などを聞けました。
 在校生(1・2年生)の進路選択の一助になればと思っています。また、ご来校頂いた諸先輩方、遠方より会に参加して頂き、ありがとうございました。今後のご活躍をお祈りしています。
1年生 ダイコン圃場の中耕(農業と環境)
11月12日(水)   
 昨日は高鷲の畑を見学しましたが、この日は自分の栽培担当区を管理しました。
 本日は中耕。大きくなったダイコンは、根の上部が地面から露出しはじめます。このまま放置すると、その部分が変色したりして品質を落とすので、周囲の土に肥料を与えながら、その土で根元部分を覆うようにして隠します。そうすることで、真白いダイコンになります。
 作業が終わったところで、何本かダイコンを抜いて食味試験をしました。寒さが足りないこの時期は、ちょっと辛みが強いかな?
1年生 高鷲町ダイコン農家(ひるがのラファノス)見学(農業と環境・総合実習)
11月11日(火)   
 1年生の授業でダイコンの栽培を行いますが、郡上と言えば、高鷲の三白産業の一つとなるダイコン。1年生は高鷲町の「ひるがのラファノス」さんにお邪魔し、プロの畑を見学させて頂きました。なにより、栽培規模の大きさに驚きました。これでも、最盛期を過ぎて栽培面積は少ないのだとか。私たちの台所を支える・・・ということを実感させられました。
 また、春待ちニンジンのジュースを頂きました。甘味料を添加しなくても、充分に甘くて美味しいジュースに驚きました。本当にお世話になりました。
3年生 チェンソーでの間伐(演習林実習)
11月10日(月)   
 3年生の演習林で、締めくくりになる間伐実習を行いました。今年度の3年生は、昨年度の天候不順で、この日、はじめてチェンソーを使いました。まず、倒した木の幹を輪切りにする練習を行った後に、実際の間伐作業を行います。
 左下の写真のように、自分がチェンソーで伐る場所をチョークで下書きして、その部分を機械で切断します。自分が思い描いているようには、なかなかできません。時間をかけてでも、正確に機械を入れることで、計画した方向に木を倒すことができます。
 チェンソーの間伐は、経験がなせる技かもしれませんが、切り倒す初心者の我々には、必ず通らなければならない練習の一つですね。
 林業のなかで最も事故率の高い業務。初心忘れるべからず・・・ですね。 
2年生 トータルステーション実習(測量)
11月7日(金)   
  2年生が、測量の実習でトータルステーションを用いたトラバース測量を校内で行いました。トラバース測量では、本来は、写真のように接近した測点を設けることはないのですが、2年生にトータルステーションの使い方を学ばせるためなので、小さめのトラバースを計測しました。トータルステーションは、操作するねじやボタンが多くなかなか難しいのですが、最近では、測量会社だけでなく土木作業にも使われるようになり、汎用性が出てきました。ぜひ身につけたい技術の一つですね。
3年生 吉田川の水生生物調査〜水質調査(グリーンライフ)
11月6日(木) 
 学校の近くに流れる吉田川で、水生生物の調査を行い、吉田川の水質調査をしました。結果はもちろん清涼な川。いろいろな実習の影響で、こんな寒い時期の調査になりましたが、それでも多くの水生生物を確認しました。
 天候にも恵まれ、川の上空の抜けるような青空が、吉田川の水質とともに郡上の自然の清涼さを示しています。いつまでも、この自然環境が残って欲しいものですね。 
1年生 樹木の検索:後半20名(演習林実習)
11月4日(火) 
  演習林にて、山に生えている樹木の名称を調べる「樹木検索」の実習を行いました。近年、カシノナガキクイムシで枯れてしまったナラの木に、天然のナメコが自生していました。もちろん採取して、美味しく頂きました。こうした山の恵みにありつけるのも、演習林実習の醍醐味の一つです。
1年生 ダイコンの土寄せ(農業と環境)
10月28日(火) 
 この時期のダイコンの管理

「中耕・除草・土寄せ」

 生育(ダイコン)の初期には雑草の害が大きい。雑草の発生初期に中耕を行って、雑草を抑えると同時に、土をやわらかくし、通気性をよくする。中耕と同時に、胚軸部が風で動いて傷ついたり、曲がったりするのを防ぐために土寄せを行う。なお、間引き・追肥・中耕・除草・土寄せは一連の作業として行うとよい。

農文協「農業と環境」教科書より抜粋
 ダイコンの管理を学び、実際に畑に行ってみると、なるほど、管理しなければならないことがたくさんありました。
 中耕と土寄せは、比較的簡単に行えます。残念なのは、害虫に食害されている現場を見つけることでしょうか・・・写真下段左のような光景を見つけると、このアオムシをタダで済ますわけにはいかない気がします。この日は、殺虫剤等を使わず、丁寧に葉を観察し、害虫も駆除しました。
また、実習ということで、これまで育成したダイコンをかじってみます。この若いダイコンは辛みが強いですね。でも、この生徒は発見しました。表面は辛いのですが、中央部分に近づくと甘みが強くなることを。何でもそうですね。経験に勝る学習はありませんね。  
2年生(後半) 伐採体験(演習林実習)
10月27日(月) 
 10月10日に2年生の前半が「伐倒体験」をしたメニューを、今度は2年生の後半を対象に実施しました。前回の記事では、チェンソーを使っている写真が多かったので、今回は手鋸の写真を選んでみました。
 プリントを使って、樹木を倒す方向に対して「受け口」と「追い口」をどうやって作るのかを学び(左写真)、実際に手鋸を使って切ってみます。まずは、木を倒す方向に大きく影響する「受け口」を作ります。樹木の太さの1/4〜1/3を水平に切り、その後に上方向から、斜め45度の角度で切り込みます。2つの切断面が上手く交差すると、右写真のように、樹木の口が開いたようになります。受け口が出来上がったら、その反対方向から追い口を切ります。手鋸は、チェンソーと違って、樹木をゆっくりと切断するので、切り口を確認しながら伐倒する作業には最適な道具です。
 こうして、自分の思い描いた方向に樹木を倒す「伐倒」の技術を学んでいきます。
中学生 郡上高校一日体験入学(森林科学科Ver.)
10月24日(金) 
 郡上市内外の中学3年生を対象にして、1日体験入学が開催されました。森林科学科の今年度の体験メニューは次の4つです。

@樹木の名前を見つけられるか(上段左)
Aパソコンを使った製図に挑戦(上段中央)
Bブルーベリージャムを作ろう(上段右)
Bバックホーの操縦に挑戦 (下段左)

また、午後からは高校在学中の3年生から中学校3年生の生徒にアドバイスを行いました。
  10月23日の新聞発表で、平成27年度の高等学校募集人数が発表され、本校では総合学科が1クラス分にあたる40人の募集減となりました。私たち森林科学科の募集人数が変わったわけではありませんが、午後の先輩と交流する中で「他の学科の迷っている」あるいは「他の学校と迷っている」という生徒が数多くいたことから、この新聞発表は、受験する中学生にとって大きな動揺があったようです。でも、こうして1日体験入学の授業に真剣に取り組む中学校3年生を見ていると、ぜひ、郡上高校の受験を頑張って欲しいと応援したくなりました。この1日が、中学生にとって、収穫の多い1日になったことを期待しています。
2年生(前半) 伐採体験(演習林実習)
10月10日(金) 
 3年生の演習林の翌日。この日は2年生の「伐採体験」実習。手鋸を使った樹木の伐倒(切り倒し)とチェンソーを使った伐倒を体験しました。
 2年生にとって、チェンソーを手にするのは、これが始めて。前回は学校での総合実習で構造などを勉強してきました。チェンソーの切り込む力を感じたり、エンジンの爆音を体感したり、ほとんどの生徒は「怖い」と言います。その「怖さ」が「安全に作業」する気持ちに繋がります。林業は、日本の産業の中で最も事故率が高い業務。おそらく将来、全員が山仕事をするわけでは無いと思うのですが、こうした教育を通じて、この生徒たちが山での安全なチェンソーワークができることを願います。  
3年生 間伐調査実習(演習林実習)
10月9日(木) 
 1年生の演習林から中1日で、次は3年生の演習林。
 3年生の演習林は、1年生の課題レベルと比べると高度なものになります。今回は「間伐」を想定した森林の環境調査実習。まず、10m四方の調査地を作成して、ビニールテープを張ります。その中に生育する下層植生から高木、亜高木の調査を行い、最終的には、調査対象地の森林について樹木の密度が多いのか少ないのか、多いのならば、どれくらい伐採すれば良いのかを、調査結果から計算により算出します。
 3年生にもなると、山での動きもカメラの動きを気にする余裕があります。また、下層植生や高木の調査をするときには、1年生に比べて質問の内容が高度になるので、先生が張り付きでアドバイスをします。
 将来、この中から郡上市や岐阜県の森林を管理し守る技術者が、少しでも多く出ることを願ってやみません。
1年生(前半) この樹木を探せ!(演習林実習)
10月7日(火) 
 1年生は郡上高校の演習林に登るのは、今回が初めて。前回の演習林(5・6月)は、学校の南側になる東殿山(とうどうやま)に登山したので、学校演習林は今回が初めてになります。
 今回のメニューは、あらかじめ高校周辺の山林に生育する樹木の代表種を調査しておいて、その葉の形やその他の特徴を手がかりに、その樹木を探すというもの。郡上高校の演習林は、他校に比べて、@学校に近い(片道5.5km) Aまとまった面積(24ha)がある B地形に恵まれている(尾根・谷がある) など、恵まれた環境にあります。とは言っても、やはり山道は急峻で、慣れない1年生には苦労も多かったことでしょう。
 山頂付近の尾根筋で、与えられた問題の樹木を探します。これまでの森林科学の成果もあり、生徒の中には、一目見たときに樹木の樹種・科名などを口にしていました。樹木を探す実習とは言え、こうして山林に入って学ぶことは、山の雰囲気を体感するという重要な機会だと言えます。
栗ひろい(グラウンド北栗の木下)
10月6日(月) 
 秋の味覚の栗です。
 この日、台風18号の暴風警報のため、生徒は登校できなかったのですが、午後には台風一過で晴れ間も見えました。
 台風が、学校裏の栗の木を揺らしてくれたので、その枝に実っていた栗を落としてくれ、私たちにとっては恵みの台風となりました。
 
 もし、この台風が先日行われた「イモ栗きんとん」のグリーンライフ実習の前なら、そのときの栗にも活用することができたと思いますが、そこは、間に合わず残念でした。

 せっかく拾った栗なので、来年度に行う栗の実習で、他のレシピを作れないか研究してみようと思います。 来年度のグリーンライフ実習を、お楽しみに!
  
 3年生 イモ栗きんとん(グリーンライフ)
10月2日(木) 
 栗は、果樹として栽培されますが、山村の田園には良く植えられた樹木です。そして、その実を使った栗ご飯や、この実習で行った「栗きんとん」も、山村の食文化の一つです。
 この栗きんとん作りも、そんなに難しくは無いのですが、一度体験しておくと、後日、栗を入手した際に作ることができるでしょう。栗きんとんのような、地域の伝統文化は、まだまだ豊富にあります。そんな地域の伝統を残し伝えるのが、このグリーンライフの授業なのです。 
1年生 ダイコンの害虫駆除(農業と環境)
9月30日(火) 
 上の写真はダイコンハムシ(正式名称は、キスジノミハムシ)。ダイコンの葉を食べてしまします。
 上段の中央写真のように葉芯を食べられてしまったら、その後の光合成に大きな影響があります。ここは、農薬を使わず、丁寧に観察して補虫し、手のひらで殺します。
 そう言えば、教育実習で本校に来た先生が、こうした「害虫を手のひらで殺しながら、農業は多くの命の上で成り立っていることを実感する」と話されていたことを思い出しました。
 さて、左写真の葉の裏にある卵は何の卵でしょう・・・これについては知識が無く、不明のままになっています。  
2年生 大白川キャンプ場自然観察(森林科学)
9月12日(金) 
 今年度は、新規の実習として「大白川キャンプ場」で亜高山帯落葉広葉樹林を観察します。訪れてみると、トリカブト(写真左下)が自生していました。花の形が、鶏の頭に似ていることから「トリカブト」というのですが、そんな形に見えますか?
 とくに、この大白川キャンプ場には、ブナの木が残されており、特徴的な森林後世になっているのです。ブナは漢字では木偏に無いと書きます。この樹木は、伐採すると比較的に早く変色してしまったり、曲がりや割れなどの狂いが出やすいので、使い物にならないから、そんな漢字が当てられたそうです。日本の各地で、このブナを「ブナ退治」などと称して伐採し、代わりに針葉樹を植林したそうです。しかし、現在では、木材の乾燥技術も向上して、積み木や拍子木など堅い木材として愛用されています。 このブナは、秋になると黄色く紅葉し、とてもきれいな紅葉の風景を見せてくれます。そんな歴史を感じながら、この森林を散策するのも、情緒があって楽しいです。 
3年生 ブルーベリージャムづくり(グリーンライフ)
9月11日(木) 
 ブルーベリーというのは、ツツジ科スノキ属シアノコカス節に分類される北アメリカ原産の落葉低木果樹の総称のことで、その実の特徴から名付けられました。日本でもナツハゼ・シャシャンボ・ツルコケモモがブルーベリーとして栽培されているところもあるようです。今年の夏の研修で学んだことなのですが、庭に植えられているドウダンツツジという庭木の葉を噛むと、ブルーベリー特有の香りを楽しむこともできます。(ただし、全く甘くありません)
 この実習を開催するにあたり、食品流通科から、ラベル曲がりなどによって販売できないヨーグルトを提供していただけたので、今年度はブルーベリーヨーグルトも楽しみの一つになりました。
 さて、このブルーベリージャムは、香り付けのためにレモン汁を添加しますが、この分量をしっかり量ることが重要。レモン汁が多いと、ブルーベリーの香りを殺してしまいます。今年度は、その分量を厳密に計測した結果、その班でも美味しいブルーベリージャムができたようです。  
1年生 ダイコンの播種(農業と環境)
9月10日(水) 
 ダイコンの播種をする時期になりました。
 先日、「農業と環境」で使用する畑を耕しうねを立てたので、本日は播種をしました。今年度の品種は「秋まさり2号」。このダイコンは12月に開催される実習生産物販売会で即売される予定です。1年生が冬になるまで頑張って管理をします。ぜひ、お買い求めください。
 ダイコンが大きくなるにつれて、秋は深まっていきます。寒い秋冬の畑作業は大変ですが、ダイコンが収穫できると、鍋やおでんで大活躍。そのひとときを想像しながら、頑張っていきます。  
1年生 ダイコン圃場うね立て(農業と環境)
9月9日(火) 
 4月に森林科学科に入学した生徒は、春から夏にかけて栽培したトウモロコシに継いで、2作目になります。今回はダイコンを栽培します。
 トウモロコシと違って、今度はアブラナ科の根菜類です。
 作る作目は違っても、畑の準備は変わりません。トウモロコシ栽培のときは、ぎこちない実習だったのに、近頃は、すっかりと板に付いてきたようです。そして、実習服姿も様になってきたように感じます。
 うねを立てる際も、各チーム毎で役割分担し、作業を進めています。この日の実習の最後には、立派なうねが立ちました。この日の実習はここまで。次回は、ダイコンの種まきです。 
ブルーベリー収穫(グラウンド北ブルーベリー圃場)
8月26日(火) 
 グラウンドの北に、森林科学科のブルーベリー園があります。お盆が終わるころになると、実を付け始め、8月の下旬には収穫できるまでになります。どうやら、今年度は豊作年。たくさん実る年もあれば、ほとんど実を付けない年もあります。水洗いして、そのまま食べるのが一番美味しいのですが、このブルーベリーは、秋に行われる中学生の「一日体験入学」の教材として利用させていただきます。それまでは、学校の冷蔵庫で冷凍保存します。一日体験入学には、多くの皆様のご参加をお待ちしております。  
2年生 緑の学園(岐阜県農業大学校・岐阜県立園芸アカデミー)
7月28日(月)〜29日(火) 
 岐阜県可児市にある岐阜県農業大学校。そこでは毎年、県内の農業高校生が集まり、農業大学校の実験実習を体験したり、今の農業について語り合ったりするイベント「緑の学園」が実施されます。今年度は、2年森林科学科の猪島流雅君が参加しました。
 この農業大学校に隣接して国際園芸アカデミーという花栽培について学ぶことができる専門学校もあるため、フラワーアレンジメントの実習にも触れることができました。郡上高校は、県内の他の農業高校と比較して農場が小さいため、本格的な農業系を学ぶのには手狭です。そこで、郡上高校に入学して農業経営に興味を持った生徒は、この岐阜県農業大学校への進学を勧めます。ここは、全寮制の農業技術を学ぶ学校。動物の飼育・果樹栽培・温室栽培など、広い圃場を生かした栽培技術を身につけられます。そんな学校に興味を持っている生徒にとっては、このイベントが進路を考える上で、とても良い機会になっています。  
2年生 白山実習(森林科学・課題研究)
7月28日(月)〜29日(火) 
 夏休みに入り、早速のイベントが2年生の白山実習です。昨年度は、実施と決めた日の未明に大雨となり、登山道に繋がる林道が通行止めとなり、実施できませんでした。今年は、そんな心配をよそに好天に恵まれました。
 左は朝の5:00。大型バスに乗って石川県白山市白峰の登山道に向けて出発です。インド研修と体調不良で2名の生徒が欠席となったため、登山する生徒の合計は37名となりました。中央の写真は、登山道の入り口にある別当出合の吊り橋です。やたらと揺らして喜んでいました。
 右の写真は、登山を始めてから3時間。通称「黒ボコ岩」という絶景ポイントです。ご覧の通り、登山開始は天気が良かったのですが、その後は霧の中に包まれ、視界も悪くなってしまい残念でした。ただし、気温はそんなに高くないことと、霧によって湿度が高く、喉の渇きも若干少なく、登りやすい気候でした。
 ミラクルでしょうか。黒ボコ岩を越えた付近から雲が晴れて、山頂付近では晴天になりました。左写真は、白山山頂の御前峰(ごぜんがみね)から御池巡りルートを進んだ雪渓で戯れる生徒です。雪だるまを作って遊びました。写真中央は、白山最高峰(2702m)の御前峰の隣にある大汝峰頂上付近の写真です。生徒の後ろに2つのピークがありますが、右が御前峰、左が剣ヶ峰です。白山という名称は、こうした御前峰、大汝峰、剣ヶ峰、別山の総称となります。
 さて、翌日のご来光ですが、右写真のとおり、上空の雲や雲海があったもののすばらしい光景を見ることができました。
 アクシデントは7月29日(火)の下山中に起こりました。福井県大野市長野(九頭竜ダム付近)において国道が土砂崩れのため通行止めとなり、私たちが帰るルートを閉ざしてしまったのです。いろいろと検討した結果、金沢経由の北陸自動車道と東海北陸自動車道を利用した大廻りで帰校することになり、通常ならば15:30〜16:00に郡上高校到着できるところが、17:00到着と大きく遅れることになりました。しかし、登山者がすべて健康で大きな怪我も無く、好天に恵まれた今回の白山実習は、とても満喫できる内容になりました。
農業クラブ県大会 in 加茂農林高校(農業鑑定競技・平板測量競技)
7月4日(金) 

競技結果は画像クリックで詳細が見られます。
 7月4日に行われた農業クラブの県大会では、意見発表会およびプロジェクト発表会の2種目でしたが、この日には、農業鑑定競技、平板測量競技、フラワーアレンジメント競技が開催されました。また、両日に渡り行われてきた競技の表彰式典も行われました。
 左上の写真は大会式典会場。中央上の写真は、測量競技のAチームメンバーです。なお、農業鑑定競技についても写真撮影を行いたかったのですが、撮影のチャンスはありませんでした。右上の写真は、大会式典の受付付近において、各学校の実習生産物を販売します。この販売会だけを見ても、岐阜県にはいろいろな農業高校があることを実感できます。
 さて、今回の県大会の結果ですが、農業鑑定競技において3年生の寺田君と2年生の兼松君が優秀賞入賞。また、測量競技ではAチームが優秀賞に入賞しました。おめでとうございました。
 10月23日に行われる全国大会には、農業鑑定競技で好成績だった3年生の寺田君が出場することになるとでしょう。選手の皆さん、運営に携わった生徒の皆さん、本当にお疲れ様でした。
1・3年生 トウモロコシの販売(総合実習)
7月14日(金)〜18日(金) 
 1年生の「農業と環境」と3年生の「課題研究」で栽培し収穫したトウモロコシを、三者懇談中の午後を利用して、学校に来て頂いた保護者の方々に販売しました。
 販売には、1年生の放課後当番実習の生徒が担当をしました。自分たちが栽培した野菜が、こうして販売されてお金に替わると、はじめて栽培の対価を知ることになります。また、自分たちが熱心に栽培してきたものが、購入して頂いたひとたちにに「美味しい」と言って頂けるのも、最大の喜びです。
 購入して頂いたお客様に、この場をお借りしてお礼申し上げます。
 毎度、ありがとうございました。
2年生 インターンシップ報告会(課題研究・総合実習)
7月11日(金) 
 6月24日から26日の3日間、2年生の森林科学科・食品流通科の生徒が、地元の企業等で就労体験をするインターンシップを行いました。
 森林科学科2年生は、郡上市内外の19社で体験実習を行いましたが、その体験内容を、クラス全員が共有できるようにすることと、どの程度まで学んできたかをチェックするための報告会を行いました。
 1年生のときに、「農業と環境」でプロジェクト発表を行ってきているので、プレゼンテーションを使った発表は、なかなか上手に行っていました。今回は、そうしたテクニックもですが、体験してきた内容についてどこまで理解したか、また、職種や就労の意義・役割をどう理解したかについて、学科職員から厳しい質問が飛びます。例えば「保育園の先生と幼稚園の先生は、どんなところが違うのですか?」など。
 2年生の就職希望者は、来年の夏には就職を決めなければなりません。この活動がその一助になれば嬉しいです。
1年生 トウモロコシ収穫(農業と環境)
7月8日(火) 
 長い管理期間を経て、ようやくトウモロコシの収穫時期になりました。
 数年前に、イノシシなどの野生動物によってトウモロコシが全滅する被害がありました。それ以来、学校の北側には防獣フェンスが張られたので、その被害も減少したのですが…今年の獣害の主役は、なんとカラスでした。鳥の中でも中〜大型のカラスは、トウモロコシの雌穂や雄穂に掴まると、その重みでトウモロコシが地面に倒れます。倒れたトウモロコシの雌穂を、悠々とクチバシで食べるという被害が多発しました。
左写真のように黒のビニルテープ(マイカ線)で倒伏を防いだり、中央写真のように防鳥テープを張ってみたり・・・賢いカラスには、大きな効果はありませんでした。そのため、頑張って栽培してきたのに、たくさんの実が被害に遭いました。そんな畑の中から、良いトウモロコシを選び収穫を行いました。トウモロコシは収穫後から鮮度が落ちるので、収穫後すぐに調理するのが一番美味しい食べ方です。もちろん、右写真のように生でも食べられますが、トウモロコシの実をより甘く食べるには、加熱調理が一番。私は焼きトウモロコシが大好きです。  
3年生 中型ほ乳類について(課題研究)
7月4日(金) 
 平成24年度末に郡上高校でご退職された石田克校長先生が、森林科学科生徒のために中型哺乳動物についての講義をしていただきました。
 中山間地の郡上は、住宅地の周囲が森林で囲まれています。郡上市のやく9割が森林です。その森林に棲む野生動物のうちタヌキ・ハクビシンなどの動物について容姿の特徴・見分け方や、それらの生態についてを話して頂きました。
 近年、郡上高校ではセンサーカメラ等を用いて野生動物の調査を始めています。学校の裏山に設置したカメラにイノシシやカモシカなどが撮影されており、以外にも、すぐ身近なところまで野生動物が行動していることを知りました。そんな私たちに、石田先生はアドバイスを兼ねて話しをして頂き勉強になりました。今年度は、ギフチョウ・カメムシ・ミツバチ・水生生物・野生動物など、調査研究対象も拡大されて課題研究が進められています。今後の、課題研究の成果発表が楽しみになってきました。
2年生 白山の麓 大白川ブナ林観察(総合実習)
7月4日(金) 
 今年度の新事業、大白川の森林観察。2年生生徒が実施しました。
 ブナ(ブナ科ブナ属)は、標高1,000から1,500mの場所に生育する落葉広葉樹。ブナの実はクマが好んで食べるので、ブナ林にはクマなどの野生動物が棲んでいる。温帯の山地に自生するブナは、乾燥技術が未熟だった頃には、伐採後にすぐに変色したり、材が狂ったり(曲がる、ねじれる、割れるなどの物理変化を林業では「狂う」と言うのです)するので、使い物にならないことから木偏に無いと書いてブナと呼んでいました。
 また、ブナは生育するにしたがって、根から化学物質を出して、他の植物の侵入を妨げる性質を持っており(アレロパシーと呼んでいます)、ブナの森林は他の樹木が入らない一面のブナ林になります。秋には一斉に黄色く紅葉することから、周囲すべてが黄金色の紅葉を楽しむこともできる樹木です。日本では、白神山地のブナ林が世界遺産に登録されたことも有名です。
 毎年12月から1月に行われる金華山実習では、岐阜市の金華山で照葉樹林(1年中葉っぱを茂らせる常緑広葉樹林のことで、暖かい地域に生育する樹木の葉が、強い日差しから葉の水分を守るために葉表面が発達している。(葉の表面のツヤのある部分)葉のクチクラ層といって、太陽の光を浴びるとキラキラと輝いて見えることから照葉樹林と呼んでいる)を観察していますが、この日は亜高山帯に生育するブナ林を観察しました。この金華山実習と大白川実習のセットで、亜高山帯の森林と暖地の森林とを比較して、標高や気候で変化する森林の植生を学びます。  
農業クラブ県大会 in 大垣養老高校(プロジェクト発表会・意見発表会)
7月4日(金) 
 農業高校で組織される「農業クラブ」の競技、意見発表会の県大会会場です。写真は森林科学科から出場した選手、3年生の清水君。
 会場は、西濃地方にある大垣養老高校にて行われました。左写真は、その受付玄関での写真です。意見発表のほかにも、プロジェクト発表の大会も合わせて行われました。写真中央は、その発表会場の  風景です。ホワイトボードの前に発表者が立ち、その前に5名の審査員が横一列に座ります。その後ろに、自分の発表順番を待つ選手の席があるのです。
 今回の清水君の発表は「高鷲の自然を守り、受け継ぐ」です。様々な開発によって減少していく森林を見ながら、これまで残されてきた高鷲の豊かな自然を残し伝えるために頑張りたい、という内容でした。残念ながら入賞は叶いませんでしたが、郡上高校の代表選手としてふさわしい立派な発表ができたと思います。
3年生 流しそうめん(グリーンライフ)
7月3日(木) 
 郡上高校の裏山に、スギ・ヒノキの人工林があります。その中に、たくさんの竹が生えていて、その面積は拡大傾向にありました。
 数年前、郡上高校に1本の電話がかかってきたことがあります。「私たちが郡上高校にいるときに、裏山に竹を植えたけど、どんな感じになっおるやろうか?」なるほど、裏山の竹は、郡上高校の大先輩によって植栽されたものだったのです。
 竹は、タケノコの収穫を頻繁に行うなど、その自生本数を制御しないと竹の密林になってしまい、最終的には竹以外の植物は滅んでしまいます。四国地方では、この竹の増殖が大きな問題になっています。また、竹は根が繋がっているので、1つの竹を駆除しても、他に生きているものがあれば、その生長は止まりません。ですから、こうして、定期的に竹を駆除・伐採しなければならないのです。
 せっかく採取した竹は、有効に使わさせて頂きました。「流しそうめん」です。箸やコップもすべて竹製。増えて困る竹も、こうして楽しむことができれば立派な資源ですね。
教育実習の先生の最終日(写真は1年6組)
6月27日(金) 
 6月16日から24日までの2週間、郡上高校には11名の教育実習生がいました。その中で、森林科学科の卒業生が2名(寺田先生と森先生)、農業高校の教員免許の取得を目指して、2週間の教育実習を行ってきました。(中学校教員の免許を取得したい場合は、さらにもう1週間実習を行います)高校の農業教員を目指す森先生は、1年6組の担任と、そのクラスの「農業と環境」の授業を主に担当しました。また、寺田先生には3年6組の担任と、そのクラスの「森林科学」を主に実習を行ってきました。森先生、寺田先生、2週間ありがとうございました。
 写真は、1年生のクラスを担当した森先生です。2週間の中には、森先生の大学生活についてLHRで紹介して頂いたり、私たちにとっても、日頃経験できないような話しを聞くことができました。教育実習生のこれからのご活躍を期待したいと思います。
1年生 トウモロコシの分げつ観察(農業と環境)
6月24日(火) 
 もうすぐトウモロコシの収穫時期を迎えます。トウモロコシの収穫は、絹糸が出そろった日から何日が経過したかが目安です。寒い地域では20〜25日で収穫します。「早採り」したいときには、暖かい地域では15日、中山間地や寒冷地は20日くらいで収穫します。
 中央写真の生徒の手のひら(移植ごての先端部)に黒い幼虫がいます。これが、トウモロコシの宿敵「アワノメイガ」の幼虫。ちょうどこの時期に、教育実習生の森先生が近畿大学から来ていましたが、その森先生は、あえてアワノメイガの幼虫を指で潰すのだとか。たくさんの命の犠牲のもとに食は成り立っていることを実感するのだと言っていました。
 右写真は、アワノメイガの食害痕。この痕を見つけたときには、どこかにアワノメイガが潜んでいるはずです。  
3年生 紙すきA in 美濃和紙の里会館(グリーンライフ)
6月19日(木) 
 9月16日に、3年生の約半分が美濃和紙の里会館で紙すき体験を行いましたが、今回は、前回学校に残留して勉強していたメンバーが、この日に紙すき体験を行いました。 紙すき体験については前回記載したとおりなので、今回は「和紙」についてコメントします。
 日本で使われる紙の原料は、その多くが海外から輸入された広葉樹のチップ(木片)から作られます。その木片を水酸化ナトリウムと硫化ナトリウムの混合液で煮沸することで、リグニンが分解されてセルロース繊維が残り、まるでトイレットペーパーを水に浸したもののようなドロドロのペーストが抽出できます。これを「パルプ」と呼んでいます。それを薄い板状に伸ばしたものが紙です。教科書やノートに使われる紙は、こうして採取したパルプを、さらに漂白することで白く加工しています。
 さて、和紙は樹木を使うのですが、コウゾ(クワ科)ミツマタ(ジンチョウゲ科)ガンピ(ジンチョウゲ科)から、紙の繊維を取り出します。和紙生産の時代は、現在のように化学薬品がなかったので、煮沸と流水に浸す(晒し:さらし)、木をたたいて繊維をほぐす(叩解:こうかい)を繰り返します。より白い和紙を作るために、その作業の都度、混ざっている樹皮や混合物を取り除きます。その作業で木材の繊維が得られたら、トロロアオイ(アオイ科)の根にある粘りを使って、木の繊維をつなぎ合わせて紙にします。先人の努力と知恵には脱帽ですね。
1年生 トウモロコシのヤングコーン(農業と環境)
6月18日(水) 
 トウモロコシは、イネ科の植物です。そう言えば、イネを巨大化したもののように見えてきます。ただし、イネの場合はトウモロコシで言うなら雄穂の部分が花になっていて、そこに実が付きお米になります。トウモロコシの場合は、雌穂という器官が大きくなって実になります。放っておくと1株に2〜3の雌穂ができます。郡上のトウモロコシの生産地、石徹白では、1株に1つの雌穂にする管理を行っています。トウモロコシが光合成等で作ったエネルギーを1つの実に集中させるためです。余分な雌穂を取り除く作業を「除房」と言います。教科書には、除房によって得られる効果は5%程度で、除房によって葉を傷めると、かえって品質が落ちることもあると記載されています。
 取り除いた雌穂はどうするのか・・・この未成熟の雌穂は「ヤングコーン」として食べることができます。これが、とても美味しい。お勧めは、茹でたてをマヨネーズで頂く食べ方です。この、除房の作業も、美味しい食につながると分かると、楽しい作業になりますね。 
1年生 計算技術検定2級模擬試験(総合実習)
6月17日(火) 
 計算技術検定の本番を見据えて、模擬試験を実施しました。電卓を使った計算と言っても、出題された問題の意味が分からなければ計算はできません。たくさんの問題に挑戦して経験を積むことが合格への鍵です。
 問題に向かう真剣な眼差しとなる検定に向けての学習は、生徒の頑張りが感じられる良い光景だと、私は感じています。
1年生(前半) トウモロコシ管理(農業と環境)
6月17日(火) 
 定植から1ヶ月半。最近は、草丈が急激に大きくなってきました。また、トウモロコシの地上部先端には雄穂(上部先端のホウキ状のもの)が発生し、また、トウモロコシの実につながる絹糸(雌穂の先端にある白ヒゲのようなもの)も見られるようになりました。これまでは、草丈を頑丈にするための成長が主でしたが、この雄穂と雌穂ができると、トウモロコシの実を育てるための成長になります。
 発育が旺盛なトウモロコシと同じく、雑草の生長もさらに旺盛になってきました。上層も兼ねて畝間の中耕を行いました。  
1年生(後半) 東殿山登山(演習林実習)
6月17日(火) 
 今回の演習林は、5月27日に実施した1年生の後半組。東殿山については、ぜひ5月27日の記事をご覧ください。
 さて、この国有林で特徴的なのは、コウヤマキの大木が多いことでしょう。国有林のガイドブックには天然林として紹介されているので、おそらく、郡上市には、このコウヤマキが広く分布していたのかもしれません。この木材は桶の原料として最適で、そのころには郡上のいろいろなところでおけ作りをする職人がいたのかもしれません。そんな歴史を感じることができる国有林なのです。(そんな思いにふけることができるのは、まずは郡上市の森林を見て比べられないと分からないのですが。)人の手が入る山は、ほとんどが一度伐採されて、薪や炭の栽培・生産のために利用されたか、木材の生産のために人工林となってしまったので、こうした森林が残されていることは大変貴重なことなのです。  
3年生 紙すき@ in 美濃和紙の里会館(林産加工・グリーンライフ)
6月12日(木) 
 「紙」は、歴史や文化を残すための大切なメディアです。パソコンが普及した現在でも、紙の上の活字として様々な書物が保管されています。中でも日本で古くから製作されてきた「和紙」は、現在の製紙技術で使用される無機化合物を一切使用しないので、保存性が高く、長期間の文献保存に適した媒体(メディア)です。ここ郡上市が位置する美濃地方には、美濃市を中心にして和紙作りが盛んで、献上品として使われてきた歴史があります。また、和紙には文字を記載するための機能だけでなく、衣類や靴としても形を変えて使われていたようです。
 そんな歴史ある和紙作りを、美濃市の「美濃和紙の里会館」にて体験してきました。右写真の白い布のようなものが、漉いたばかりの和紙。本来は、この4倍以上のサイズなので、紙すきの技術も高かったようです。また、美濃和紙の特徴としては、樹木の繊維を縦横交互に漉くために、他地区の和紙よりも強度が高いと評判だったようです。
 印刷機によって、あっという間にたくさんのプリントが印刷できるようになった現代。こうして1枚1枚を丁寧に漉いて作る紙には、なんだか本来の紙の価値を感じます。
2・3年生 校内農業鑑定競技(総合実習前期中間考査)
6月9日(月) 
 農業鑑定とは、農業で使用されている道具や植物などの名称や用途についての知識を問うことです。これは、全国の農業高校で組織される「日本学校農業クラブ連盟」において、競技として実施されており、もちろん各県での県大会(岐阜県大会も)実施されています。この日は、その県大会に出場する選手を決める校内予選。2年生と3年生の中から選手を選出します。
 今年の全国大会は、なんと沖縄県。郡上高校の生徒は修学旅行で沖縄に行きますが、この競技に勝ち残り、見事に県大会でも好成績を収めれば、沖縄への切符を手にすることができるのです。さて、誰が勝ち残るのでしょうか!
郡上高校職員 亜高山帯の森林植生(職員研修)
6月6日(金) 
 郡上高校には森林科学科が設置されており、日頃、学科の生徒に指導をして下さる先生方を対象にして、自然観察を体験して頂く「職員研修会」を企画しました。
 今回の観察場所は、郡上から白川郷に向かう途中に位置する、白山登山道「大白川キャンプ場」周辺です。ここは、郡上八幡近辺では見られない亜高山帯のブナ林があります。また、遠くには白山や白水湖が臨め、さらに、温泉も楽しめる場所になっています。
 かつて、郡上高校の白山実習は、この大白川からの登山道を使って登頂していた時期があります。現在の石川県砂防新道の登山道は、総延長が5.5kmなので、上の写真を見ると、こちらの方が距離があるようです。

1年生 トウモロコシ管理(農業と環境)
6月4日(水) 
  ヨトウムシという虫をご存じですか?漢字では夜盗虫と書きますが、これは、ヨトウガという蛾の幼虫が、夜中になると畑の作物を食害することから、この名前が付けられたそうです。さて、トウモロコシは大丈夫なのか。ヨトウムシはイネ科の作物は食害しないので一安心なのですが、残念ながらヨトウガではなくてアワノメイガという害虫がトウモロコシを食害します。害虫に直害されないために「デナポン」という忌避剤(アワノメイガが嫌いな臭いでトウモロコシに近づけなくする農薬)を使用して、トウモロコシを守ります。さて、トウモロコシを救うことができるだろうか。
3年生 燻製(グリーンライフ)
5月29日(木) 
 山村で昔から行われている、食料保存の技術として燻製(くんせい)があります。燻製とは、サクラやナラの木材を細かく砕いて、それを不完全燃焼させることで得られる煙に食料を長時間晒して、煙成分により食料を長期間保存させるための技術です。グリーンライフではその燻製が出来るようになるために実習を行いました。食料保存としての燻製は、現在行われている燻製よりも、食料を乾燥させて、さらに長時間の燻製を行います。しかし、近年はバーベキューなどのレジャーの中で行われる燻製が普及しています。要するに、食料を煙に晒して、その香りを付けることで、従来とは違った味わいを楽しむことです。どちらにせよ、ホームセンターで販売されているものを上手に組み立てて、郡上高校式段ボール燻製機を製作し、燻製を楽しみます。  
1年生 計算技術検定2級学習(総合実習)
5月27日(火) 
 自然の中で行われる実習の紹介が多いので、教室内での活動も紹介します。
 写真は、総合実習で「計算技術検定2級」の学習を行っているところです。計算は、三角関数や対数関数、数列、因数分解、二次不等式などの計算を、関数電卓を用いながら計算を行います。
計算技術検定2級には「関数計算」「方程式と不等式」「応用計算」の3つの分野があります。それぞれの分野において70点以上で部門合格となり、3部門すべてに合格すると、計算技術2級合格者になります。7月1日には、3つの分野のうち「関数計算」と「方程式と不等式」の2分野に挑戦します。
1年生 東殿山国有林森林観察(演習林実習)
5月27日(火) 
 1年生の記念すべき1回目の演習林実習が実施されました。
 これまでは、本校の演習林の外周を歩いて回るオリエンテーションを行っていたのですが、今年度は趣向を変えて東殿山(とうどうやま)国有林を観察しました。
「まるで水墨画を思わせる切り立った地形の東殿山は、長良川流域では数少ない天然林が広がり、ヒノキやコウヤマキ、ヒメコマツなどの大木の下には太平洋型と日本海型の植物が数多く自生し、その中で生きる鳥や昆虫たちとも出会える絶好の『自然とのふれあい空間』となっています。」
岐阜森林管理所 歴史と自然のガイドブック 東殿山より抜粋 (東殿山国有林:面積45ha 標高260〜578m 土砂流出防備・保健保安林)
1年生 トウモロコシ管理(農業と環境)
5月27日(火) 
 
 平均気温も高くなり、雨も降るようになってくるとトウモロコシ以外にも雑草が繁茂しはじめます。畑に与えた養分は、トウモロコシが消費するのか、雑草が消費するのか…そう、農業は雑草との戦いでもあります。
 自分で植えたトウモロコシは自分で管理する。責任を持たせるためにも、2人で1畝を担当して管理を行います。右写真の木の札が、その畝の担当者を示しています。しっかりと管理されていますね。
 黒いマルチで覆った部分には雑草は生えてきませんが、畝と畝の間には、油断すれば一気に雑草の絨毯になってしまいます。1週間のうち火曜日、水曜日に実施される「農業と環境」の時間を使いながら、畑の管理を行うのです。
 この苦労も、夏に美味しいトウモロコシを収穫するための大切な仕事の一つなのです。   
2年生(後半) 植生調査(演習林実習)
5月23日(金)  
 5月16日に行われた2年生演習林の後半組が、この日に「植生調査」を行いました。実習の内容が同じなので、ここでは、できるだけ違った風景をご紹介します。左の写真は、演習林内に張り巡らされた歩道を歩き進む様子です。落石や滑落の恐れがあるため、足元はスパイク付き地下足袋、頭にはヘルメットを着用します。中央の写真では、植生調査のときに行う樹高測定の様子です。超音波測高機という器具を使い、樹高を測定します。この器具は、計測した樹木の先端が見えれば、間接的に樹木の高さを測ることができます。最後に右写真。植生の調査対象地内で生徒にカメラを向けてみました。学校の教室での授業と違い、演習林では周囲の景色の変化が大きいので、その調査には自分が考えている以上に時間がかかり、気がつけば長時間が経過していることにいつも驚かされます。
1年生 トウモロコシの間引き(農業と環境)
5月20日(火)  
 トウモロコシを5月7日に定植し、ひと月が経過しました。苗を栽培するときには、1つのポットに2から3個の種子を播いたので、その数の芽が発芽します。定植時にも、そのまま定植して、この時期に成長の良いもの1つを残して、成長の悪いものは抜いてしまいます。いわゆる「間引き」です。右の写真は、最後に残した苗の草丈などを測り記録します。1年生のトウモロコシ栽培も、慣れてきたのか、何だか畑に馴染んでいるような気がします。
2年生(前半) 植生調査(演習林実習)
5月16日(金)   
 演習林を活用した植生調査の実習です。1年生の演習林では、樹木図鑑を使って樹木の名称などを調べる実習を行いましたが、2年生の実習では、10m×10mの調査地を設定して、その中の樹種を調べます。樹木は、大きく成長して幹や葉に特徴が見られるようになると、比較的に調べやすくなりますが、地面から発芽したばかりのものは、明らかな特徴を掴みにくく難しいです。そんな実践を重ねながら、同定の力を身につけていくのです。
3年生 東殿山登山(演習林実習)
5月15日(木)  
 4月24日に行った「東殿山登山」のときに、グリーンライフで「渓流釣り」を学んでいた生徒が、この日に登山しました。生憎の小雨の中でしたが、なんとか水浸しになることなく実施できました。左写真は、愛宕公園の駐車場東にある登山道の看板。これから登るルートを確認しました。
 愛宕公園から30分程度登ると、国有林の看板が現れます。ここがこの日の目的の山になります。もともと、御料林といって天皇陛下の土地として管理されていた山が、国に譲渡され管理されてきました。そのため、戦後の人工林化の影響を受けることなく、大きな樹木が残る壮観な景色を見ることができるのです。樹種はコウヤマキ(樹齢200年くらい?)の高木が主体で、スギやヒノキの人工林に見慣れている私たちにとって、とても明るく広々とした空間(右写真)のある森林です。コウヤマキは高野山を中心に仏に供える花の代用として用いられ、名前もこれに由来している。木材は腐りにくい性質から、風呂桶や棺桶として利用されている。ということは、八幡には、桶屋さんが多かったのでしょうか?
 前回と同様に、頂上で記念写真。天気が良ければ、この場所から白山が望めるようです。
 さて、下山なのですが・・・この日、雨が降ったせいなのか、時期的なものなのか、ヒルが大量発生。そのことに気がついた生徒は、自分のズボンの裾を上げて、ヒルにやられていないか確認しています(中央写真)。その奧では、そんな事態を知らない生徒たちが、乙姫滝周辺で記念撮影。
 ヒルは、足元の草の葉や石におり、私たちが通過するときに、上手に靴に取り付きます。そして、皮膚を求めて這い上がってくるのです。
 どうやら塩をすり込んだり、「虫除けスプレー」が有効なようで、次回は準備万端で演習林に行きましょう。
3年生 林道の整備と補修(演習林実習)
5月12日(月)
 森林科学科の演習林シーズンは春から秋です。冬の間は、演習林をあまり使用しないので、積雪や雨によって林道斜面が崩れます(左写真)。これでは、演習林内部まで作業車が進入することができないため、3年生の生徒が、下級生のため、学校のために、年度の先陣を切って林道を整備します(中央、右写真)。落石に注意しながら、およそ3時間を費やして林道を復元します。 
 数年前から、演習林でも確認されるようになったヒル。右写真はヤマビル。イノシシやシカなどの大型動物に取り付いて吸血します。もちろん、人間もやられます。うっかり靴下丈の短いものを着用して、運動靴で作業すると、知らない間にヒルが這い上がってきて、吸血しています。やっかいなのは、ヒルは噛みつくときに血液の凝固作用を無くし皮膚感覚を麻痺させる物質を出すために、吸血されていることに気がつかず、吸血跡からの流血で衣類を赤く染めてから気づくことが多く、私たちにとって不快害虫の極みです。中央写真は、先端部分が青く光るヒル?ミミズ?です。伸びると20cm以上にもなります。
 最後に、今回の3年生は演習林や修学旅行、白山実習などで大雨に遭うことが多かったために、3年間での演習林が2回目という不遇な生徒たち。そんな生徒のために、記念写真(右写真)を撮影してみました。
3年生 自然薯の定植(グリーンライフ)
5月8日(木)
 毎年、ゴールデンウィークが終わるころに自然薯の定植をします。12月に行われる「実習生産物販売会」では、森林科学科の目玉商品の一つとして、たくさんの方に購入して頂いております。その自然薯の定植です。左写真の茶色い土は山の土(赤土)。その上に、細長い種芋を並べていきます。この試験区では、今年度も2条栽培のようです。種芋を上手く並べ終わったら、右写真のように、しっかりと覆土して完成です。
 郡上高校で栽培を始めたころは、この自然薯には連作障害は無いと言われていたのですが、同じ畑で栽培すると、明らかに収量が減少します。そこで、畑をローテーションしながら栽培を行っています。今年の栽培数は300本(昨年度並み)。ただし、栽培方法は、これまでのものを改良し、実践しようと試みます。その様子は、今後のホームページにて紹介させて頂きます。
1年生 トウモロコシ畑のうね立てと定植(農業と環境)
5月7日(水) 
 ゴールデンウィークも終わり、畑のシーズンはトウモロコシ苗を植える時期になりました。
 先日、蒔いた種も左上の写真のとおり、すっかり大きくなりました。
 平らな畑に、平ぐわを使って畝(うね)を立て、黒マルチを被せます。その効果は…
 @排水機能を上げる。
 A地下温度を上げ地下の成長を促す。
 B雑草の防除。

 なかなか腰の入らない鍬さばきも、学年が進むと同時に、次第に上手になっていこくとでしょう。うね(畝)が出来上がったら、協力してマルチを被せます。本来ならば、ここまでの作業で時間がなくなって終わらなければならないのですが、今年の1年生は、なかなか筋が良い。トウモロコシ苗の定植までを終えることができました。
 黒マルチの固定がしっかりできていないところもありますが、それでも、ここまでの作業を2時間の授業で終わらせられたことは立派です。 
3年生 渓流釣り〜アマゴの塩焼き(グリーンライフ)
4月24日(木)
 最近の子ども達は、川で泳ぐことはあっても、なかなか魚釣りをすることはないそうで、今年の3年生についても、ほとんどの生徒が釣りをしたことがないようです。このままでは、郡上の大切な長良川の文化が消えてしまいます。
 グリーンライフは、こうした地域の文化や資源にスポットを当てて勉強する科目。
 あらかじめ森林科学科の職員が釣ってきたアマゴを中庭の噴水に放流し、即席の釣り堀にしました。
 釣れた魚を串に刺して、炭火で塩焼きに。これだけでもご馳走ですね。
 郡上市には長良川や吉田川と言った清流が流れているにもかかわらず、最近の子ども達は部活動や習い事に忙しかったり、屋外で遊ぶことよりも屋内でゲームをすることが増えているからでしょうか。竿を持って川に遊びに行く若者も見なくなりました。
 こんな授業でのきっかけで、清流に親しんだり、自然環境を守る人材へと育ってくれたならと願いを込めて、この授業を行いました。 
3年生 東殿山登山(演習林実習)
4月24日(木)
  郡上市役所(本庁舎)の近くに愛宕公園がありますが、その裏から市役所の裏にかけて、標高578mの東殿山があります。
登山ルートの紹介は、ここがオススメ → http://www.jalps.net/non/noborotai/n_page6/toudoyama.html
 学校の標高が233mなので、約350の登山になります。実はこの山、郡上では数少ない小規模の国有林が残る場所で、戦後の乱伐等から免れた樹木が残っており、山好きには壮観な景色が見られるのです。ただ、登り道は結構な急斜面で、それなりの装備は必要ですが。
 山頂に到着し、お約束の1枚。登山道の変化が大きいので、短時間の登山でも、それなりに達成感が味わえます。山頂付近には、伐採され放置された樹木がいくつか見られますが、学校近隣の人工林では見られないような立派なものもあります。中央の写真は、切り倒したものの中央部分に腐食部があり、搬出を諦めたのでしょうか?その他にも、ここでしか見られない社や乙女滝などもあり、八幡の町中で、こんな登山体験ができるのは、登山が好きな人にとっても、山林が好きな人にとっても貴重だと言えるでしょう。
1年生 トウモロコシ畑の準備(農業と環境)
4月23日(水) 
 毎年、実習で耕す畑は春になると、前の年に使った資材や、地中奧から姿を現した小石などが耕運によって浮き出てきます。それを丁寧に取り除き、1年間の畑作業の無事を祈ります。普通の民家では手間のかかるこの作業も、40名揃えばローラー作戦で一気に片付きます。
 さて、次回はいよいよトウモロコシの定植です。
3年生 春の味覚〜山菜の天ぷら(グリーンライフ)
4月17日(木)
 毎年、新緑のシーズンになると、学校の裏山に生える山菜を収穫する実習を行います。
 左写真の樹木も、山菜のひとつである「リョウブ」の木。樹木が枯れない程度に新芽を摘みます。その他に、郡上周辺で好まれている「コシアブラ」を大量に収穫しました。ここら辺りでは「コンテツ」や「コンゼツ」という名前で、朝市などに並んでいます。 このコシアブラの新芽は、タラの芽とよく似た形状・味なのですが、以外にも他地区では食べないところもあるようです。比較的に山菜の香りが強く、山菜が好きな「通」好みの味です。他にも、スミレやヨモギ、ニリンソウなどの山菜を収穫しました。
 高校生には、やはり山菜のアク(独特の香り)は苦手なようです。ということで、その香りを消すために「塩コショウ」をふりかけて食べるのが人気でした。この味覚を素直に美味しいと感じられるには、もう少し人生勉強が必要なようです。この記事をご覧になっている皆様は、山菜を収穫される際には、毒山菜と間違えることがありますので「分からないなら採らない」を守りましょう。ぜひ、山菜名人と一緒に、山菜収穫をされると良いでしょう。
1年生 トウモロコシ播種(農業と環境)
4月16日(水)
 森林科学科に入学したばかりの1年生が、今年度も初めての実習を行いました。
 春から栽培をはじめるトウモロコシの播種。ピカピカの実習服と帽子が、なんだか初々しさを感じます。 
 培養土を入れたポットを、専用のトレイに入れて並べ、今度はトウモロコシの種をポットの中心に起きます。トウモロコシの種には上下があり、胚の部分を上にします。 播種し終わったポットの入ったトレーをビニールハウスの中に並べます。このポット(鉢)は、本校駐車場南側にあるビニールハウスで大きく育てます。新入生の40名も、郡上高校という学舎の中で大きく育つことができるでしょうか。楽しみです!

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