火は電気を通すか

<実験1> 導線と導線を数ミリ離して、電源につなぎ、電流が流れないことを確認して、導線の隙間に炎を置いた。

結果  17.85Vでやってみたところ、電流は流れなかった。
 電圧を500Vにしてみると、電流が流れたので、次の実験をしてみた。
<実験2> 電圧との関係 電圧を変えて流れる電流を調べた。

結果 右のグラフの通り
<実験3> 導線と導線の距離を変える(炎はチャッカマン)

結果 右のグラフの通り

<実験4> 導線の位置を変えて、調べる位置を変える
 結果 炎の中心部…5.0μA
     炎の側面 …3.0μA
     炎の先端 …0.5μA

<実験5> 火力を変える
 結果 火力小(チャッカマン)→電流2μA前後
     火力大(ガスバーナー)→電流5μA前後

<考察>実験2(電圧の実験)では、グラフの通り、電圧が高いほど電流がたくさん流れている事がわかります。これは、電圧を高めたため、導線間の電場が強くなったからだと思います。

 実験3(距離を変えた実験)では、グラフの通り、距離が遠くなるほど電流は弱くなっています。これも、電圧の実験と同じで、導線間の距離が遠くなるとその間の電場が弱くなるため、このような結果が出たと思います。

 実験5(火力を変える実験)で火力が強いと電流が強くなったのは、温度が高いからだと思います。
そこで、電圧が高く、銅線間の距離を狭く、温度が高く、火力が強いと多くの電流が流れるではないか、と考えました。

<疑問>ところが実験4でなぜ炎の根元の方が電流が強かったのか?
 僕たちは初め、これは温度が高いからだと考えました。しかし調べていくうちに、炎の根元の温度は先端よりはるかに低いことが分りました。

 そこで、燃え残ったガスが電気を通しているのではないかと思い、水上置換でボンベからガスを採取し、電圧をかけてみました。しかし、電流は流れませんでした。

 次に、根元の方が、炎にあたっている面積が多いのではないかと思い、絶縁体の筒に銅線を入れ、炎にあたる面積を同じにしたのですが、根元も先端も、電流はほぼ同じ割合で減りました。このときなぜか、電流は徐々にあがっていきました。

 さらに、先端の方が、温度が高いため、抵抗が大きくなるのではないかと考え、調べてみたのですが、抵抗の温度による変化は見られませんでした。

 このように、いろいろな実験をしてみたのですが、炎の根元で電流が強かった理由は分かりませんでした。


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