学校評議員の会実施報告書

 
岐阜県立大垣工業高等学校 
                学校長  石井 正志
                 学校住所  岐阜県大垣市南若森町301-1  電話 0584-81-1280

1 会議の名称  大垣工業高等学校評議委員会  (第 3 回)
 
2 会議の構成  委  員  井口よ志子  井口商店
               説田賢二   潟Zッタ代表取締役会長
               長屋桂子   潟fジマックス役員
                村島 謙   校医
                若園昭三   南杭瀬連合自治会長(欠席)
                                    (委員名は五十音順)
 
         学 校 側  石井 正志  校長
               小嶋 ふさえ 事務部長
               松永  博  副校長
               武藤 幸夫  教頭(全日)
               富田 博道  教頭(全日)
                西川 治男  教頭(定時)
               山田 富美義 教諭(全日:教務主任)
               藤墳 幸生  教諭(定時:教務主任)
               杉山 昭彦  教諭(全日:生徒指導主事)
               立木 章平  教諭(全日:進路指導主事)
               宗宮 伸二  教諭(全日:工業部長)
 
3 会議の目的  岐阜県立大垣工業高等学校評議員会設置要綱に基づき、「特色ある学校づくりへの取り組み」のための提言を受ける。
         第3回の協議テーマ「今年度の反省と来年度に向けて期待すること」
 
4 会議の開催  平成18年1月30日(月) 13:30〜15:00 大垣工業高校工友館1階会議室
         委員4人と学校側11人が出席
 
5 会議の概要
 

(1)今年度の反省
 
全日制・定時制のそれぞれの部署から、今年度の取り組みについて資料により説明。
 意見1 喫煙について、若者は興味を持っているものも多いので指導をお願いしたい。喫煙による指導は多いか。
・校長による特別指導のうち、約6割が喫煙に関連した指導である。校内に吸い殻が見つかることもある。全・定を含めて指導を強化していきたい。
・家庭環境などの違いもあり、親の意識や対応の違いなど家庭での指導が難しい面もある。
 意見2 昼間に仕事を持っていない定時制生徒がいると思うが、就職の指導ができないか。
・今年度10月現在で1年が3割、2年が5割、3年が3割、4年が3.5割ほどが職を持っていない。指導はしているが、なかなか難しい。一般的にはアルバイトが多い。
・定職に就くのは難しいかもしれないが、遊んでいるよりアルバイトでもよい。
・この4月より卒業生が2名正規に雇用される。
 意見3 大学への進学は推薦による入学が多いか。
・9割以上が推薦入学である。一般推薦は併願ができるので、複数の大学に合格しているものもいる。推薦入学には専門高校枠などがあるので、そういった点では有利である。
・甥がここを卒業して大学へ入ったが、入ってから英語で苦労していたようだ。理数科目はよかったようだが。
・最近ではそういった学生たちに対して補充という形で対応している大学が私立を中心に増えてきており、まじめに勉学に励めば充分についていけると思う。
・工業高校は、専門科目が1/3程度あるので、普通科目、特に英語や国語の学習が少なくなる。ただし、それを補うために2年生では英語と専門、3年生では英・数・国・専門の選択科目を設定している。また、2・3年に対して月・水の7限目を英語の選択授業として開設し、補充授業ではなく正規の授業として実施している。
 意見4 国際交流の面ではどうか。
・インターアクト部を中心に交流している。今年度はアメリカ・韓国へ行っている。また、ドイツから高校生の訪問があり、機械科の鋳造によるものづくりを体験していった。
 意見5 ホームページはどこの学校のものもあまり見られていないのではないか。外部評価を見ても低いようだが。
・最近は小中学校のほうが保護者を中心に活発に利用されているようだ。個人情報保護や肖像権の問題もあって、学校の情報を出すのも簡単ではなくなってきた。
 意見6 不審者の対策についてはどうか。
・不審者に対しては本校でも対応マニュアルを作成して全職員に周知している。また、サスマタ等の配備や校門監視カメラの設置などの対策もしているが現実的にはなかなか難しい。
・先日校内の自販機荒らしも発生した。朝晩の登下校時以外は、正門のゲートを少し閉めて狭くしている。
・小学校などは門を閉めており、呼ばないと開けてくれないところが多い。
 意見7 67%程度が就職ということであるが、就職後のフォローなどはどうか。
・毎年5月頃に専門学科の職員が分担して主だった会社に訪問し、求人の依頼とともに卒業生の動向を調査している。本校は、離職率が低いといわれている。
・最近は求人状況がよいので、地元の大企業の求人数が非常に多く、そちらに大量に就職してしまうので、中小企業から求人がきていても、希望する生徒がいない状況である。
 意見8 大工高は歴史があるからか建物も設備も古いように思うが古すぎないか。
・機械科の旋盤などは昭和40年代の機械である。
・県に頼るだけでなく、同窓会などにも頼めないか。
・工業科の機械は1台1〜2千万円するものなので、なかなか難しい。40年代の旋盤でも1台250万円ぐらいするし、実習に使うので台数が必要である。
・県からの予算は毎年1割減・2割減という状況がここ数年続いている。
・普通高校に比べると実験・実習費など多くの予算をいただいている。また、体育館への渡り廊下の予算が付き、現在工事を行っている。
夏は暑いところで勉強している。
・西濃地区でも普通高校を中心に教室へのエアコン整備が進んでいるが、県の予算ではなくPTA費である。
・地元の小学校でも灯油代がないとストーブを切ってしまうようだが、親が金を出してでも暖かいところでやらせたいという声もある。
・本校でも予算が少ないうえに12月は灯油代がかかったのでセーブして使っている。
・玄関のスレートが古くて汚いので新しくならないか。自転車置き場の屋根も汚いので校門を入るとますます古く見えてしまう。
・クラブハウスの新築も今年度の予定だったが、市有地の関係で予定した場所がダメになり延期になった。
 意見9 他の学校のホームページを見ると生徒による授業評価や教員相互による授業評価をやって改善を図っている所もあるようだが、大工高はどうか。
・本校でも昨年度から、全職員が生徒による授業評価をやっている。今年度は、より多くのクラスで実施し、各教科・学科の授業研究に生かしてもらうようにしている。まだ、校外へ公表することはやっていないが、校内での授業改善へは活用しています。
・ホームページにある外部評価をある進学校と比較した場合、11の「教師は教育に熱心に取り組んでいる」と13の「教師は相談したときには親切に応じてくれる」のよくあてはまるがやや少ないように思われる。
・本校の生徒はその学校と比べて自ら進んで行動する部分が少ないように思われるのでそのあたりも指導したい。
 

(2)来年度に向けての提言等   
 
 意見1 近年本校への希望者が減っており、定員を割り込む学科が出る状況にあるが、何か提言いただけることはないか。
・中学校では大学への進学傾向が強くなってきているので、工業高校でも充分に進学できることをもっとPRすることが必要ではないか。
・学校祭や太鼓部の演奏などのイベントを中学生の目に多く触れさせてアピールをしたらどうか。
・新聞や広報誌などのいろいろなメディアにも掲載してもらうように連絡をしたらどうか。
・就職するにしても進学するにしても普通高校より卒業後の道が多いこともPRしたほうがよい。
 
6 会議のまとめ
 今回は、1年間の学校教育活動全般にわたり「地域に愛され、活力ある学校、開かれた学校」づくりを推進するにあたって本校の活動状況の報告をからの具体的で貴重な提言を受けることができた。
現在ものづくりの重要性が見直される中で、製造業の盛んな西濃地域唯一の工業高等学校として、地域に貢献し、期待される学校をめざしてさらなる学校改革に生かしていきたい。