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平成23年度 理数科 課題研究報告会 |
5月10日(火)の第6、7限目に理数科課題研究報告会を本校体育館で実施しました。 課題研究は『自然の物事・現象を科学的に探究することにより、自然科学や数学の基本的概念・原理・法則などの系統的な理解を深め、研究的態度や創造的能力の育成を図る。』ことを目的に、理数科の2年生で行っています。 この報告会では、昨年度末に行われた課題研究ミニプレゼンテーションで選出された下記の5グループが、研究の成果を理数科生徒全員、保護者及び職員を前で発表しました。 また、課題研究報告会の後に、今年度の全国大会に出場する自然科学部の研究発表も行いました。 |
☆ 課題研究報告会発表内容 ☆ |
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☆ 自然科学部発表内容 ☆ |
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☆課題研究 発表の概要☆ | |
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私たちは、美濃加茂市周辺におけるため池、及び河川に残る自然池の周りの外来植物に着目し、護岸化や刈り取りなどの人の手が加えられた池と、人の手がほとんど加えられていない自然池における外来植物の侵入について調べた。また、外来種だけでなく、池周辺の植物群落を調査し、護岸化や刈り取りなどの人の手が加わることで植物群落がどのように影響を受けるのかを明らかにした。 |
2.銅線の電気抵抗(物理) |
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メートルブリッジを用いて銅線の電気抵抗を、温度・長さ・断面積を変化させて測定した。
その結果、温度と抵抗、長さと抵抗の間には比例関係が成り立ち、断面積と抵抗の間には反比例の関係が成り立つことが分かった。 さらに、我々が測定した銅の抵抗率の温度係数0.004425は実際の温度係数0.004387とほぼ等しい値であった。 ただし、回路に用いるリード線に抵抗があることを考慮しなければならない。 |
3.えひめAI−2の作成と効果の測定(化学) | |
私たちは、えひめAI-2という発酵によってできている「環境浄化微生物資材」の作製と、酵素による分解作用について二つの実験を行い調べました。
まず、えひめAI-2製造過程でのpHの測定、CO2 の発生量の測定を行いました。結果、pHは文献どおり酸性に変化し、CO2が発生していました。このことから、えひめAI-2が発酵して作られていることを確認しました。 次に、えひめAI-2の働きのうちの一つである、デンプン・タンパク質・脂質の分解の確認を行いました。加えてブドウ糖の分解の働きがあるのかも調べてみました。結果、デンプンは分解されてブドウ糖に変化し、タンパク質は分解されたことがわかりました。脂質とブドウ糖は分解を確認できませんでした。 |
4.Diophantine Equationの解の存在条件とその解(数学) |
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僕たちはDiophantine Equationの解について研究した。
Diophantine Equationは、日本語で不定方程式という。これはある方程式について、変数が整数という条件の下で解くものである。例えば 3X −2y=4 について、x,yが整数という条件の下では、x=2,y=1 が解のひとつとなる。僕たちはこういった変数が2つのDiophantine Equationについて次数が1の場合、2の場合、そして、次数が3の特別の場合について研究し、解法や解が存在するための条件について考えた。 Diophantine Equationは見かけから解の有無を判断することは難しく、また解を有限個もつ場合、解を無限個もつ場合、解をもたない場合があり一般の方程式とは違ったアプローチが必要である。今回発表するのは、変数2つ、次数が1の場合の一般形、 ax+by=c の解法である。 |
5.カフェインの植物に対する抑制作用(生物) |
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カフェイン水溶液に浸した様々な科の種子が、どのように成長するのかを実験した。
結果、ほとんどの植物はカフェインの量が多くなるにつれて発芽・生長しなかったが、スナックエンドウは、カフェインを与えても成長が抑制されないところが見られた。 クエン酸を用いて補助実験を行ったところ、カフェインそのものが植物の生長を抑制するという結論をもつことができた。 しかし、カフェインが植物の生長を抑制するメカニズム、カフェインの量とスナックエンドウの生長における関係を解明することができなかった。 |
☆自然科学部 発表の概要☆ | |
1.校内の地衣類の分布及び地衣類と樹木の関係について |
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地衣類は一般に,菌類と藻類あるいはラン藻類との共生生物であり、菌類は無機塩類と水を、藻類あるいはラン藻類は光合成産物をそれぞれ提供している。地衣類は比較的明るい環境を好み、コンクリート、岩、樹幹などの生育基物に着生し、山地から都市部まで広く分布している。岐阜県立加茂高等学校は美濃加茂市の中心に存在し、校内には多くの樹木が植栽され、樹幹には多くの地衣類が着生している。都市環境を代表する本校内にはどのような地衣類が分布しているかを明らかにし、樹皮の違いと着生している地衣類の種類との関係を調べるために本研究を行った。 |
2.美濃加茂に眠る幻の火山 |
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本校の自然科学部は伝統的に木曽川河川敷に広がる化石林の調査を行っている。一昨年の調査で化石林上流で溶岩流の堆積している地層を発見した。そこで、この溶岩流はどこから流れてきたのか、またその噴火口はどこにあったのかを探る調査を行うことにした。過去の文献によると、この辺りの溶岩流は御嶽山の溶岩ではなく、およそ1,800万年前美濃加茂周辺に存在した火山の溶岩だということがわかった。研究方法としては、美濃加茂市周辺で見られる路頭の調査を行い、その地層に含まれる礫の大きさやその組成、珪化木の状態から、太古の時代に存在した火山の全貌を探った。 |
☆ 発 表 風 景 ☆ | ||
学校長挨拶 | 司会進行は生徒がしました | 発表の様子 |
発表の様子 | ||
発表の様子 | 教頭による講評 |
☆ 生徒の感想 ☆ |
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