四月末のある朝、羽島高校に一羽の野鳥が死んでいました。夜のうちに校舎に誤ってぶつかったのでしょうか。体長三十p程できれいな鳥でした。県博物館に送って調べてもらったところ「オオタカ」の幼鳥だということでした。
オオタカについては、愛知万博の主会場が予定されていた海上の森で巣が見つかり会場が変更されたことがありました。羽島市周辺も河川敷などに樹木も多く素晴らしい自然が健在であることの証明ですね。
高校生の事に話を移します。今の高校生は、いろいろな面をみせます。
「すがすがしい挨拶をしてくれる姿は素晴らしい」等という肯定的な側面もあれば「公共心がない。」等の心配になる面もあります。
一般に年をとるに従って大人が子どもたちの気持ちをわからなくなっていくと言われています。しかし、我々高校生と関わる職業に就いている者から皆さんにお願いをしたいのは、そのような高校生たちを理解できない存在だと考えないでいただきたいということです。高校生たちも特別な環境で育ってきたわけではなくこの社会の中で生きてきました。本質的には私たちや皆さんの高校生の時と同じです。
「今の高校生に何を言っても駄目だ」「若い者は若い者で勝手にやればいい」という考え方は是非お持ちにならないでください。高校生たちは大人ぶっていても、やはり声をかけてもらうと「自分を気にしてくれている」と悪い気にならないものです。羽島市青少年育成市民会議が中心に「みんなが先生になろう」運動を展開し、地域で青少年を育てようとしてくださっていることは本当にありがたいことだと思います。
今の高校生に一番必要なことは、多くの人たちと協力すること、そして豊かな自然の中で美しいものを美しいと感じる心の豊かさをもつことだと考えています。
羽島で学ぶ生徒たちだけでなく他地区に通学している高校生たちも広い意味では地元の子どもです。我々大人が「オオタカ」の住む自然で育てられたように今の子どもたちも皆さんに声をかけていただきながら羽島の自然の中で育てていただけることを願っています。