学校概要

ごあいさつ  学校長 服部 弘幸

郡上高校のホームページにようこそ


 本校は地域の学校として歴史を刻み、本年度100周年を迎えました。多くの諸先輩方が、地域・県内・日本全国、さらに世界で活躍されております。本校は、本年を一つの区切りとして更なる飛躍を目指してまいります。どうかよろしくお願いいたします。  

指導の重点として

1 「やり抜く力」が育成できる学校   
2 情報を集め、感じて行動し、学び続ける学校   
3 地域との密着を図る学校   
4 団結力を持って進む学校

を掲げております。

校訓は「凌霜」(りょうそう)
~激しい霜を凌いで美しく敢然と咲く菊のように~

 地域を大切にと学んだ地元の生徒が、更に本校で、未来に向けて、世界に向けて「やり抜く力」を身に付け、激変する未来にしなやかに、かつしたたかに対応できるよう育成してまいります。



郡上高校創立百周年記念式典

学校長挨拶

 郡上高等学校100周年記念式典にあたっては、行政・学校・地域等の関係の皆様方、多くの同窓生の皆様方のおかげをもちまして無事滞りなく終了することができました。お礼申し上げます。ありがとうございました。


 郡上高等学校が創立100周年を迎えた年、記念すべき式典の日に、学校の代表としてごあいさつ申し上げます。

 さて、創立後一世紀を経る郡上高等学校、その歴史は、式辞やごあいさつの中で語られるところでございます。一九一八年設置の八幡町立八幡実科高等女学校、その三年後設置の郡上郡立農林学校。この二校はその後統合し、岐阜県立郡上高等学校として100年の歴史を刻んで参りました。この間、戦争、自然災害、八幡町の大火等、そして教育活動においては、昔日、現在ほど恵まれない中、苦労された日々の活動を創立40周年から繋がる記念誌でうかがうことができます。本校は郡上地区の学びの要として多くの人材を輩出し、地域や県・日本を支えて参りました。本校の歴史の深さをしみじみと知るところであります。
さて、本校のこの100周年に向けて掲げたスローガンは「待ってろ!次の100年」です。本年既に行われた学校祭でも同じテーマで、記念すべき年を強く意識し、生徒の皆さんは一層主体的に学校祭を進めました。
来年度から本校は今までの「普通科」、「総合学科」、「食品流通科」、「森林科学科」より、入学時に「普通科」、「総合農業学科群」で新たなる歴史をスタートいたします。単位制で自らコースや科目を選択して学ぶことができます。教科を統合した探究活動では、学んだことを元に地域と協働し、学びを考え、将来を考える二学科です。普通科、農業科が互いの単位を相互選択することが可能で、進学・就職等の高い進路を目指していきます。また、来年から先行実施される新しい教育課程は、生徒の主体性を引き出す教育が示されており、本校の学科改編、そして、郡上高校生がスローガンに込めた次の100年の未来を担っていく生徒のみなさんの意気込みに繋がっていくと思います。 生徒のみなさん、学ぶ知識や技能は今後の生きて働く力となり、また、テーマを見つけて課題を解決していく学びは、めまぐるしく変化するこれからの世の中に対応する力となっていきます。郡上高校での学びを、社会・上級学校で更に進めてほしいと思います。

本校の校訓は「凌霜」です。生きて働く力、未知なものに対応できる力を伸ばす大きな力は、いくら困難があろうと苦しかろうと、目標高く大志を抱き、時にはじっと耐え、やりぬく精神です。郡上の自然の厳しさの中で先人が築いたこの「凌霜」精神を、みなさんも強く意識し、将来大きく、立派な卒業生となり活躍してほしいと思います。

「待ってろ!次の100年」このスローガンに、今まで卒業された同窓生の皆様の足跡と、次の郡上高等学校100年への思いを込めて、私の挨拶といたしたします。



平成30年度後期始業式

学校長の言葉

 平成最後の年の前期を振り返ります。

 皆さんの現在の頭の中にはどんなことが浮かんでくるのでしょう?
 やはり、それぞれの浮かんでくることは違うのでしょうね。私は、奥村先生が亡くなったこと。大きな災害があったこと。異常な暑さが続いたこと。そして、新しく出会った人たちと話した内容や自分自身の変化です。

 今日は、後期最初の日にあたり、みなさんにこれからに向けてのお話をいたします。 新聞やネットニュースでも少しずつ発表されていますが、いま学校を取り巻く環境が大きく変わろうとしています。
 6年前から進められている教育改革です。まずいじめを徹底的に撲滅させる改革から始まり、本丸は「高等学校」の改革です。

 OECDに加盟する国が2年に一度小学6年生、中3生に対して行うpisaの学力調査に日本も参加していますが、過去15年ほど前には、世界の中でも日本は1,2位を争う高順位の国だったのですが、10年ほど前に5,6番へ低下しました。しかし、この10年ほどでぐんぐん順位を上げ、再び1,2位の国となりました。極東の軌跡と海外から称賛されています。その学問的な検証は、総合的な学習の時間であるといわれています。
 国語、数学、理科等の教科を超えて目標を立て、準備し、調べ、確かめる。そしてたまに失敗することも含めて更に深めていく内容です。そこには、調べ学習があり、論議がありという方法です。未知なるテーマを学んでいくところに日本の子どもたちの学びを世界のトップへ引き戻す原動力となりました。みなさんも経験してきたことと思います。
 この学び方を、幼稚園小中高大と滑らかにつないでいくというのが今回の大きな改革なのです。総合的な学習の時間は、高校だけ「総合的な探求の時間」という名称に来年度から変更し、みなさんの学びを社会に向けて作っていくのです。

 その目標は、3つあります。「知識・技能」、「思考力・判断力・表現力」、「学びに向かう態度」です
 「知識・技能」は今までと変わりなく知識や技能資格を身に付けることです。これからの社会で働くための力となります。
 「思考力・判断力・表現力」は総合的な探求の時間や総合学科や農業科の課題研究で試行錯誤して深め、表現することです。恐ろしく変化するこれからの世の中を乗り越える力となります。
 「学びに向かう態度」は、この2つの目標を達成する力となります。
 最近流れてきた情報によると、みなさんの成績さえ、この3つの観点で評価し、小学校の3段階や中高の5段階を廃止するという話も聞こえてきます。どうか、みなさん、みなさんのつけた知識技能を使って、未知なる課題を失敗を繰り返しながら解決する姿勢がこれからの世の中を生き抜く力であると頭に入れてください。

 更に、このような学校の学びの流れになると、一番大切なことは、みなさんの主体性です。特別活動が強化されます。
 入学式や卒業式、学校祭や集会、部活など、学校の舞台は皆さんですから、みなさんが主体的にどう行動したらいいかを問われる学校になります。
 決して先生任せにならず、前期の生徒会の役員が文化祭を成功させてくれたように、みなさんの舞台がこの郡高であるとこれから半年、新しい来年度に向かい学校を考えてほしいと思います。

 皆さんは大人の言葉を持っているはずです。そして伸ばさなきゃいけません。みんなで「主体性」を考えてほしいと思います。



平成30年度夏休み明け始業日

学校長の言葉

 みなさん、夏休み明け。元気ですか?
夏休みのような長い時間に自宅にいると、色々なことを考えます。しかし、なかなか解決の糸口が見つからないことがあります。みなさんは、学校や社会でいろいろな人と出会って話をすること、コミュニケーションをとることで人としてのたくさんの「引き出し」を持てることになります。学校が始まりました。たくさんの引き出しを増やすために、これからの学校生活を送っていきましょう。

 今日は1つだけお話をします。
この夏に、私はいろいろな場所へ行きました。特に都市に行くと若者が多い!この若者の様子と、自分が送ってきた若者の時代を比較しながら思ったことがあります。世代についてです。
 皆さんのおじいさんおばあさんの世代を「団塊の世代」と言います。今の70歳台の世代です。万国博覧会をプロデュースした作家の堺屋太一さんが名づけた言葉です。戦後のベビーブームに生まれ、多くの同級生と日本が戦後の高度成長の牽引する力として働いた世代です。今の豊かな日本を作った人たちであるといっても過言ではありません。私はその次の次「しらけ」を経た「新人類世代」と呼ばれて育ちました。従来と違った価値観や感性、行動規範を持つといわれた世代です。
みなさんの世代がなんと言われているか知っていますか?皆さん、1995年生まれ以降の世代には「Z世代」という名前がついています。その特徴は以下の7つに表わされています。

① デジタルネイティブである。
② プライバシー保護の意識が高い。
③ 音楽をオンラインで大量に消費する。
④ ブランドではなく本質に価値基準を置く。
⑤ オンタイムで仲間とコミュニケーションをとる。
⑥ 企業家精神が旺盛。
⑦ 9.11を経験しているため、社会課題への意識が高い。

どう感じますか?とても、素敵な特徴です。今の日本は「少子高齢社会」です。これからの時代を生きていく、大きな力がこの特徴に込められていると感じています。
 これから約10日間。みなさんは、この感性をさらに磨くため、文化祭・体育祭に向けて失敗を恐れず取り組んでほしいと思います。



平成30年度夏休み前終業日

学校長の言葉

 ここ3週間ほど、自然の脅威にさらされています。
郡上でも、和良地区で避難勧告が出たのをはじめとして、大雨による災害は少なからぬ郡上市にも被害をもたらしました。長良川鉄道や国道、そして和良の振興事務所、那比地区や美並地区をはじめとして80軒余りお家でが被害を受けて現在再建に向けて復興中です。更に西日本では、多くの人たち、子どもたちが被災しました。私が以前から情報交換させていただいている校長先生の高等学校にもグランドが土砂に洗われてしまい、体育職員室や体育に関する用具等が水に浸かってしまい、対応に追われていらっしゃいます。 私たちが住み、学ぶ郡上は昔から先人が水と戦ってきた町で、これだけの雨が降り続けたのに、人的被害がなかったこと、感謝とともに今後の街の在り方にも注目していかなければいけません。また、被害を受け亡くなった人たち、家がどうにもならなくなってしまった人たち、この空の続くところに多くいらっしゃることに、哀悼とお見舞いの気持ちを待たなければいけないと切に思っています。

 さて、暑いので夏休み前に1つだけ、お話をします。
私は、時々いろいろな中学生の保護者から中学生の進路について相談を受けることがあります。
「どこの高校へ行ったらいいの?」
たとえば、美濃関周辺だと、普通科、専門科いろいろな選択肢があります。
「塾へ行かせとるんやけど」
思わず、「何で?」と聞き返します。
「・・・」
私は、このように回答します。
「本人が、どんな人生を歩もうとしているか言えるならば、どんな高校でもいいやん」
私たちの年代が親や先生から夢持たされたのは、「いい学校行って、いい会社入って」…ってことでした。
少しでも点数とって、普通科の少しでも難関な学校を目標においてものです。
しかし、現実いい学校行って、いい会社入ってというモデルは、ずいぶん前に過去のものとなり、今社会が求める人材は、主体性のある多くの引き出しを持ったよき人柄と変化しました。
知識は大切です。しかし、現在はその知識が自分の学びから超えるものであるならば、ツールがあります。しかし、どのようにそのツールを使って、生きていく、超えていくは皆さんがいかに自分の言葉が、態度が他に伝わり、ミッションがあるならば、それをうまく超えていけるように行動することです。
みなさんが、自分の主張を通さなきゃいけない時、「結論」から述べ、その後何故かということを「具体的」な事例を用いて説明することは、日頃鍛えておかなきゃいけないことです。
藤井聡太君は、昨年の今頃4段の時に頭角を現し、高1の今は7段となりました。
その姿を見ながら、藤井君の将棋の力がついていくこともさながら、彼の言葉が大人になっていくことに、みなさんの姿を重ねてきました。
マスコミにさらされ、インタビューを受ける、受け続ける。中学生だった藤井君は、対応がうまくなってすっかり大人の言葉となりました。
中学生の親に返します。
「藤井君の成長のように、大人にするのが親の役割じゃないのか?」
「塾へ行かせて、同じ船に乗せることは、いずれ来る人生の選択の壁を更にさらに高くするんじゃないのか?」って
多くの大学で、3年生の時に学生が悩むんです。
「先生、私、何になったらいいんでしょう」
 この夏、ゆっくり時間が持てる時があるはずです。
 

「私は、どんな大人になるんだろう?」
「私は、どんな大人になれば幸せなんだろう?」
「私は今、どんな大人になったんだろう」
 

藤井君の姿は、みなさんだってできることです。
みなさんが、自分の経験した、学んだいろいろな言葉をもって、毎日を更に学んでいくのです。学んだと自分自身が自覚できるように。メタ認知できるように。

 1つ連絡があります。
先生方の働き方改革で、先生方の授業準備のための時間確保をさせてください。若い先生方を中心に、郡上高校では先生方が23時近くまで授業準備されていることがあります。
そこで、毎日5時30分以降、長期休業中や考査期間中は5時以降、留守番電話に切り替えます。どうかご協力ください。
なお、みなさんが事故にあったとか、緊急の連絡を保護者がしたいときのために後日緊急のための携帯電話の番号をメール発信します。この携帯は私か教頭先生が交代で所持します。

それでは夏休み明け、元気に再会しましょう。




平成30年度入学式

学校長式辞

ギリシャデルファイのアポロン宮殿には「グノーティサウトン」(汝自らを知れ=あなた、自分のことを理解しなさい)なる言葉が刻まれています。どうして、この言葉が刻まれたのかは、まだわからないことが多いと聞いております。二五〇〇年以上前に、先人は人が成長するときに、「自立」という側面で、自分の理解とともに他人を理解することに悩んだことを表しているのではないかとされております。  自らを知ることは、他人を知ることです。みなさんには、多くを学び、引き出しを増やし、大きく成長してほしいと思います。

 さて、本校は本年創立100周年を迎えます。郡上高等学校が郡上地域・県内、そして日本や世界へ向けての人材発出の場所であるといっても過言ではありません。卒業生は世界の多種多様な分野でご活躍をされています。その学校が、創立後一世紀を迎える記念すべき年に皆さんは入学しました。あわせて、みなさんは平成で入学し、次の元号で卒業するという人生の記憶に残る高校生活を送ることになります。みなさんが郡上高等学校で楽しく、満足度高く成長できるよう、学校全体を盛り上げていきたいと思っております。

 学校にはたくさんの青春が待っています。とりわけ大切な、学習においては、中学校の時に比べ飛躍的に増加する学ぶ事柄があります。学びを一番とし、毎日を送ってほしいと思います。学んだ事柄は、自分のものとし、考え、そして表現できるようにしてほしいと思います。
生徒会や部活動に所属し、生徒会の運営や自分の好きなスポーツ・文化活動に没頭し一生懸命になることは、友人ができ、人としてさらに人間性が磨かれ、大きく成長します。
学習・部活動ともに共通する鍵は、「やり抜く力」です。学校を卒業した時に、満足だと思うのは何かをやり抜いた時です。本校の校訓は「凌霜」です。郡上の土地で、冷たい霜を必死に凌いで咲く菊の花。その先に、温かい春が待っている。まさに、「やり抜く力」の精神が校訓となっています。みなさんにも受け継いでほしいと思います。



平成30年度前期始業式

学校長式辞

1年が始まりました。みなさんのニコニコした顔を見てホッとしました。みなさんは、1年ずつ学年が上がり2年目、3年目の郡上高校生活が始まります。私たちは、1度経験したことを繰り返すとその部分の記憶を埋めてしまい、時間が短縮されてしまいます。そして、時が過ぎるのが早く感ずるようになります。皆さん一人一人が、たくさんの新しい経験を入れて、充実した1年になるようにと願っています。関連したお話を1つだけします。

 みなさんがこれから人生を歩んでいくと、なんとなく「運がいい人」や「運が悪い人」がいることに気が付きます。運がいいことは、占いのようにたまたまなことかというと、そのことを科学的に研究している人がいるのです。

 ハートフォードシャー大学の心理学教授のリチャード・ワイズマンは「運のいい人」と「運の悪い人」を対象に調査を行いました。まったくの偶然か、不気味な力か、それとも本質的な違いなのかを検証しました。その結果、運は単なる偶然でも超常現象でもなく、その人の「選択」によるところが大きいことが明らかになりました。

 1000人以上の被験者を調査したところ、ワイズマンは、運のいい人の性質を発見しました。彼らは、新しい経験を積極的に受けいれ、外向的で、あまり神経質でないことが示されたのです。つまり彼らは直感に従い、何より前向きにものごとを試し、それがさらに直感を研ぎ澄ますのです。つまり、家に閉じこもっていたら、新しいことやワクワクさせてくれること、素敵なものにどれほどめぐり合えるでしょうか?

 運は、生まれつきのものでしょうか? そんなことはない。運の大部分は選択によってもたらされること考え、ワイズマンは「ラック・スクール」という別の実験を試みました。運が悪い人を、運がいい人のように行動するように指導したら、どんな結果がもたらされるのでしょうか?

 結果は上々でした。ラック・スクールの卒業生の80%が、運が良くなったと実感しました。しかも彼らは運が良くなっただけでなく、幸福感も強くなったといいます。
運のいい人は、失敗についてくよくよ悩まず、悪い出来事の良い面を見て、そこから学ぶのです。そう、彼らは楽観的な説明スタイルを持っています。このことは多くの研究によって裏づけられているのです。
 こうした楽天主義は、運のいい人にいっそうグリット(私がよく使う言葉です。最後までやり通す力)を与え、新しいことにより前向きに挑戦するので、やがて時とともに、いっそう良い出来事が彼らに起こるようになるのです。よほど危険な試みでないかぎり、また、時折起こる悪い出来事を正当化できるかぎり、上昇スパイラルが続きます。そしてあるときついに、大成功を呼び込むのです。(引用:President Online / 2018.3.9)



校誌「凌霜」巻頭言より

「時代を動かす若者たち」

いつの時代にも、若者は時代の流れを感じとり、変化していこうとする力がある。

 団塊の世代、しらけの世代、バブル世代、氷河期世代、ゆとり世代、さとり世代…充てられた年代の若者の特質を表す適語ではあるが、決して充てられた若者が好き好んでなったのではなく、運命として流れる時に育ち、時代を反映する象徴的言葉として表されるような時代人になったのである。しかし、それらの世代は、決して縮小することなく、その象徴を表すようにエネルギーを発散してきた。現在もしつづけている。

 この1年の若者はどうであったろうか。将棋の藤井総太四段の快進撃。ベテランの将棋棋士を打ち破っていった。桐生祥秀選手が100メートル走を10秒切るタイムで走った。スキージャンプで高梨沙羅選手がワールドカップ40連勝を達成した。等々、大きく記憶に残るのはやはり若者の快挙であった。「インスタ映え」なる言葉も若者から生まれた。流行は昔日から若者から発せられている。

   若者の発信は、ともすると直観的なところに依る。美しいものは「美しい」と述べ、面白いことには笑いを持って表現する。歳を重ねると、直観はあっても、経験による忖度が生じ表現ができなくなる。高校生はまさにそんな狭間に成長する過程なのである。経験を積みつつ、感じ取ったものを直観的にがむしゃらに突き進んでいく力を持つ3年間なのである。

 図書館にある「郡高五〇年史」をぱらぱら開くと、どの頁にも若きエネルギーの溢流を感ずる。高校時代を郡上で過し、悶々とした青春時代を送りながら、時代を敏感に感じ、直観を持ちながら、まず自身を大きく変容させようとする姿が各所に描かれている。

 日々の学校を歩きながら、前を向き元気に挨拶を繰り返す郡上高校生に接するとき、次の時代を動かす若者は、古の若者となんら変わらず、直観を持ち、教育と成長、時代の影響を受けながら、確実に育っていると感じている。



卒業証書授与式

学校長式辞(抜粋)

近年にない厳しい冬が、ようやく過ぎようとしています。卒業生の皆さん、保護者の皆様、ご卒業おめでとうございます。

 さて、この三年間を振り返るに、諸国家も含み民間レベルでの国を超えた技術が加速しました。特に、コンピュータが元となる人工知能AIは大きな進化を遂げ、人間の代わりをロボットが担うことが現実になってきました。このような変化する世の中で、今後人がどんな仕事をどう行っていくのかは、大きな課題となっております。
教育の世界にも、教育効果を上げる教材として色々なAIを備えたものが入ってきています。これから上級学校へ、企業へと進んでいく若者は、激動の社会へと入っていきます。短期間でめまぐるしく変化する世の中の波に乗っていかなければなりません。

 かつて俳人松尾芭蕉が、奥の細道を旅する中で「不易流行」なる言葉を体得したと言われております。俳句は構成する五 七 五の一七音の形は崩すことなく(これを変わらぬもの「不易」とします)、作成する新しい句材の中身で俳句の更なる進化(これを「流行」と当てはめました)を求めていきました。そして、俳句は常に新しい時代に合った句を発信し続けています。
この言葉に、学びの場を照らし合わせますと、学校の小・中・高等学校の学ぶ六年・三年・三年の学制。そして、学ぶ内容は大きく変わっていません。小学校から高等学校の学制や教育内容は、ずっと長く引き継がれている普遍なるものとしていいでしょう。その一方で、この学校の場を通して、次の時代に柔軟に対応する新しい変化の中を生きる力を身に付けているのです。つまり「不易流行」の世界を生きています。
卒業する皆さんが「不易流行」を見極め、逞しくしなやかに育ってくれることを期待しています。

 郡上には山紫水明 清冽な水が流れる自然があります。しかし、そこには古の郡上人の祖先の苦労が脈々とつながり、この地がこのように幸せな場所になっています。郡上高校で学んだ皆さん。いつかは故郷郡上に戻ってきてください。そして、流行を見極めつつ、成長した皆さんの力で将来をつくってください。みなさん思っています。郡上はいいところです。

平成30年3月1日



全校集会

学校長挨拶

既に、皆さんは情報化社会にどっぷりつかっています。
その社会は皆さんが生まれたあたりから違う方向に向かって進行しています。
それは、皆さんが生まれる前までは「成長社会」であり、生まれた以降は「成熟社会」であることです。バブルの崩壊がありましたが、私たちはまだまだ「成長」を追い続けてきたのです。しかし、社会で働く大人は確実に違う社会を認識しているはずです。

成長社会においては、情報処理力が求められ、みんな一律に正解を当てる力が求められました。
成熟社会においては、情報編集力・発信力が求められ、多くの人が納得する解答を作り出す力が求められます。
大量生産から個別生産へ、個性が大事であると既に多様化している時代の皆さんご存知でしょう。学校では、一斉授業から習熟度授業を含んだ少人数授業へ進んでいます。

こんな時代に、求められる力は、いままで伝えてきた「考え」、「判断」、「表現」する力はもちろんのこと、他人があまりできないことができることも、一つの力となります。

大学へ行く皆さんは、在学中に英検1級やTOEICの高得点をとってみる。就職する人は、事務職ならば上級の簿記検定、販売士検定、たとえば建築業ならば施工管理技士検定を。
おそらく、多くの皆さんは一つのことを最低半年、そして5年程度続ければ、他人に追従できなくなるくらいのプロとなれるはずなのです。2つ以上のスキルを身に付ければ、就職で困ることありません。

たとえば、看護師になった人が英語のスキルを身に付けているとしましょう。
海外からの旅行客が多く来日するようになった今、この2つのスキルは病院ではとても重宝されることになります。
私も、いくつかの経験を持ちますが、一つのことを半年くらいやり続けると、少し明るさが見えてきて、5年くらい続けていると、人より優れた技術になるものです。
そして、忘れてはならないのは、人から愛される人柄です。みなさんは大丈夫ですね?
以前お話しした、自身はこのことができる、人より優れているというメタ認知とともに、これからを生きる能力として感じてほしいと思います。
2017年もいよいよ1週間を切った。みんなにとって、どんな2017年、平成29年だったろうか?来年は、いよいよ平成という年号の最後の年。そして、本校にとっても100周年という区切りの年。

学校全体で、歴史を刻んでいきましょう。  



就職試験前激励会

就職試験に臨む皆さんへ(要旨)


1 いよいよ社会人への第一歩だ
 この瞬間から、大人になって他人の気持ちを推し量って行動できることを決意しましょう。


2 まず就職試験で大人から見られる自分自身の姿
 「健康か?」
 健康なくして仕事はできません。企業は健康な皆さんを求めます。

「いい人柄か?」
 社会では人と対すること、グループで仕事をすることが多くなります。そんな時に、同僚の気持ち、お客様の気持ちを考えて行動できる人が求められます。ということは必然的に、「いい人柄」であることが大切になります。

 「どれだけ大人か?」
 今お話ししたこととよく似ています。大人であるということは、どうするのかわかることです。仕事で他人や上司にどう伝え、どのようにうまく仕事をしていくのか、お金を稼ぐ社会人としての責任が求められます。

 「わが会社でやっているか?」
 企業や公務員で18歳から65歳の定年まで平均的に皆さんに払うお金は4億円程度になるはずです。4億円に見合う利益を生む人材となるか、全体への奉仕ができるか、このことは企業や役所に入ってから教育されることですが、気にかけてください。


3 学校で教えること。社会で教えること、使うこと。
 みなさんは、学校というところで「見える学力」を身に付けています。知識や技能です。みなさんの中には、高校で習っていない専門性を必要とする職場に入っていく人もいます。たとえば、旋盤を操作する。電気回路を理解する。簿記を使う。表計算やワープロを使う…まだまだ身に付ける知識や技能もたくさんあります。
 社会へ出ると見えにくいみなさんの力を使わなければいけない場面もたくさんあります。「思考力」このやっていることは会社の将来にどのようにつながっていくのだろう。「判断力」これをつくったらすごいことになるぞ!こんなことをやったらまずいぞ!「表現力」自身の仕事の内容を他人にどう伝えようか?等、学校であまり習わないこと。見えにくい力が必要とされます。「思考力」「判断力」「表現力」確かめてください。


4 最後に
 みなさんへの激励の最後として以下の5つの言葉を送ります。みなさんに、伝えたいことを言葉だけでなく、紙に認めたのも5つの言葉の2番目にある理由からです。
 (1)聞いたことは忘れる
 (2)見たことは、思い出す
 (3)やったことは、わかる
 (4)発見したことは、できる
 (5)苦労したことは、次への力になる

就職試験頑張ってください。

夏休みを終えて

うれしい報告

 短い夏が終わりました。有意義な夏休みでしたか?
夏休み中の大雨警報は2回。学校へ来られなかった皆さん、学校へせっかく出かけても、帰らなければいけなくなった皆さんもいることでしょう。
2日間は貴重です。これからは1日1日が貴重となってくる3年生の皆さん。時間をうまく使っていきましょう。
ある東京の方から学校へ来たメールを紹介しましょう。
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 残暑お見舞い申し上げます。突然で、ご無礼かと存じますが、先日のことを書かせていただきます。
 お盆に郡上に参りました。せっかく来たのだから八幡町まで行って観光でもしよう…とバスに乗りましたが、停留所が変更になっていたりして、私たちはおたおたしながら、郡上高校前でバスを降りました。
 私たちの前にバスを降りた青年は、立ち止まって振り返り、「何か困っていますか?」と声をかけてくれました。
 「○○店に行きたいのだけれど、どちらの方向か分からなくて…。」と返しますと、青年は「あそこに八幡城があるんですよ。(城を目印に)町はこの道を通って向こうの方ですよ。○○店は、向こうのあの辺りです。僕もそちらの方に行くから、一緒に行きましょう。」と言って、同行してくれました。
 それだけでなく、歩きながら、「今日は雨が降っていますが、郡上は1年に一度は、日本一暑くなる所なんですよ。」「どこから来たんですか?東京?姉が東京にいるから行ったことはあるんですけれど、郡上とは違いますね。交通が便利で。乗り物(電車・バス)が分刻みで来るのには、驚きました。」「郡上は、遊ぶ所がないんですよ。」
 私が「だから、郡上高校の生徒さんは昔から優秀なんでしょう?」と申しますと
 「いや、そんなこと、ないです。~ですから。」と謙遜して答えていました。
 「東京で、働いてみたいな、とも思うんですが…。」と話が続いたので
 「あなたなら東京でも立派にやっていけますよ。でも、昨今の地方(郡上)のかかえる様々な大きな問題を解決していくための頼りになる存在として地元にいてほしい気もします。」と言おうとしたところで…、
 目的地に着いてしまったので、もっとお話をしたかったのですが、お別れしました。
 「他人への気遣い」ができ、「明るく誠実に」、「聡明で礼儀正しく」、「物おじせず、誰とでもコミュニケーションが取れる」これほどまでに優秀な高校生がいるなんて!本当に高校生?と驚き、感動しました。
 あまりプライベートなことを質問しては失礼かと思い「郡上高校の方ですか?」とだけ尋ねましたら、「そうです。」とのことでした。郡上高校にはこのような生徒さんが通っているのだと思うと、「やはり郡上高校は名門校だな。」「郡上の生徒さんは、郡上の宝だな。」と思いました。
 私も、区立の小学校に30年近く勤めております。今回の出会いから、いろいろなことを学ばせていただきました。ありがとうございました。
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 ほめていただき、ちょっぴりはずかしい気もします。でも、第三者が感じてほめてくださることは、とてもうれしいことです。ほめられた人。ありがとう。
 そして、ほかの皆さんもこれから高校生として、そしてその先の大人としてどんな姿をつくっていくのか。将来を見据えて考えていってほしいと思います。
 
 学校祭が2週間後に迫りました。これから一生懸命クラスのため、部活動のため頑張ってください。そして、当日は「はっちゃけなれ!」。終わった後は、美しい思い出として切り替えて、これからの高校生活を続けていきましょう。



夏休みを迎えるにあたって

メタ認知

 厳しい暑さが続く毎日となりました。いよいよ夏休みです。この夏休みは、日本の学校独特の貴重な長い休みです。イギリスのオックスフォード大学では、100日を超える長期休業があるそうです。学生たちは、ここぞとばかりに勉強し、遊び、ボランティア等で奉仕し、若さを爆発させるのです。

 今日は1つお話ししておきましょう。「メタ認知」です。
意味は、「自分自身が理解できていることを、自分が認知できる」ということです。たとえば、小さいころに鉄棒で逆上がりができるようになった。何度も繰り返し練習するうちに、「逆上がりってこうやるとできるよ」と自分自身で言えるようになりました。
 高校生においては、進学を目指す受験生が数学の難題に出会ったとき、解答を見ず七転八倒し解ききる。その後見えてくる数学のある分野に関する考え方の変化は、問題が解ける自分自身を確信することになっていきます。また、就職を目指す生徒が面接において、「私はこんな可能性があるのだ」と大人に伝えたい。どうすればうまく伝えられるかを先生に指摘され、友達に相談し、自分自身で悩むうちに、表現できる確かな自分の姿が見えてくるのです。
 私も高3生の時、ある数学雑誌の添削問題一題を、寝る時も枕元に置き、お風呂やトイレに行く時もその問題を持ち…23時間半も考え、苦しんで解いた記憶があります。解けた後は、「この分野の問題に対してはこんな解き方をする」という自信と「この分野に対して、自分自身が確かに解っている」と自分で認めることができるようになったのです。もちろん添削に出した後は、満点で戻ってきました。
世の中へ出ると、どうしても結果を出さなきゃいけないことがあります。そんな時に、自分はできるんだというところまで自分自身を発見していく経験が大切になっていくのです。
 私は、凝り性で、興味あることを見つけると、はまり込んでいきます。知らないことでも、本を読んだり、調べたりするうちに私の場合半年くらいで大方わかるようになります。メタ認知します。
 おそらく皆さんは、「やらなきゃ」ってことを、それぞれいろいろ抱えていると思います。その「やらなきゃ」という課題に対し、いくらかの時間必死になって取り組みやりきってみることで解決し、自分自身の可能性が広がることがあるのです。「わかる」、「できる」ことでメタ認知できるはずです。

 それでは1か月後。元気に再会しましょう。



郡上高校新聞 学校長より

人を作る本質

 赴任してから約三ヶ月、郡上の土地には、まさに「凌霜」なる精神が眠っていると感じています。
 今や世の中は有為転変。コンピューター通信の深化により電波受信ができる場所ならば、世界中どこにいても同じ映像や言葉を瞬時に共有することができ、発信することができるようになりました。かつて新聞やテレビなるメディアから一方的に下りてきた情報発信が、小さな入口を通してプロ並みに自ら発信できるようになり、反論や共感を享受できます。時には炎上なる言葉も、時代を反映したものでしょう。
 しかし、こんな時代にも変化しないことがいくつかあります。その一つに人が人に直接伝え人を変えていくことです。昔日に大きな働きや偉業を成し遂げた人は、歴史に名を刻むという成果を残しました。時にはその精神が書物や映像となり後世に伝えられています。しかし残念ながら、書物や映像は少しずつ埋没し、忘れられていきます。ところが時空を超えて継承され放つ喩えようもないものや、今を生きる人の言葉は、現生ときには後世に霊のように伝わっていくメディアとなります。たとえば、学校では学校全体が持っている伝統という歴史であり、名物なる冠をつけられた魂を揺さぶるような影響を与える言葉や姿勢を持つ教師です。
 郡上に住む人からは、そのような歴史と教師から影響を受けて育ったという精神が伝わっています。学びという平等なる人の求める根源を求めて、なぜ学ぶかより、学びというものによって得られる人の将来を郡上では「凌霜」なる言葉で伝えているのです。
 人生には、必ずよき出会いがあり、じっと我慢した向こうに達成感に満ち一段人間の高みを上げるような時があるのです。



PTA新聞 学校長より

誇りある郡上、日本

 赴任して3か月近く、郡上市在住、郡上から出て世界で活躍する卒業生の皆様方の郡上出身である誇りや寄せる熱き思いを大いに感じてきました。教えていただいた先生の姿や情熱を、昨日のことのように語られる言葉の向こうに、時代が変わっても変化することのない、出会いと学校の大切さを感じています。
 世の中はめまぐるしく変化し、私たちの生き方も大きく様変わりしました。事業所へ行くと、机上にはPCが開かれて、働く人々はじっと画面を見つめ、キーボードを打つ仕事をしています。お店ではバーコードの読み取りで商品管理等を瞬時に行っています。増え続けるニーズや対応について、機器は恐ろしい情報量を制御しています。生活の中すべてに通信機器が入り、毎日絶えず情報をやり取りしています。高度化した情報社会にインフラは、日々変化を遂げています。そして私たちは、このような世の中で懸命に生きています。一方で日本は、気遣いや謙虚さを奥深いゲームのごとく何手も先を読んで社会でどう在るかを教えてきました。時代を経ても、子どもはきちんと笑顔の挨拶を忘れず、大人は気遣った言葉でもてなしをしています。2011年の震災以降、日本人の行動が世界から称賛されていたことは記憶にあることと思います。
 日本の子どもは、「自身の行動に自信や誇りがない」と答えた調査があります。しかし、それは社会へ出るまでの一過性のものだと感じています。我が国は、家族や学校そして地域が世の中に出てどう在るかを常に教えています。近年の若者たちはよく学びます。そして、社会へ出た若者は慎重に、全体を見据えて世のためになる行動をしているのです。日本人は決して劣ってなんかいません。私たちは、誇りある郡上、日本で学びしっかり生きていると教えていきたいと思っています。



進路の手引きの巻頭言

これからの未来に向けて

 現代は高度情報社会である。70年前の真空管コンピューターの出現後、そのハードウェアは小型化され、通信技術進化の相乗効果により、スマートフォンは持って歩く高度な通信機器を備えたコンピューターと化した。
 情報は発信されると拡散していく。何か、集める手段を講じないと広がるばかりである。間違いを含む情報が拡散すると、複写を繰り返しとんでもないしっぺ返しを食らうことがある。私たちが必ず押さえなければいけないのはこの拡散現象である。
 私ごとになるが、昨年の秋にタブレットを購入した。アプリをインストールすれば、別売のペンシルで、ほとんどノート感覚で書き込むことができる。さらにデジタル入力したカレンダーと同期でき、今まで使ってきた手帳が全く不要になってしまった。多少のお金はかかったが、写真を張り付けたり、いろいろリンクさせたりと、手帳以上のことができるのである。私の頭の中では、拡散する情報を、何とか1つに集約しようと苦心を重ねた途中経過がタブレットのノート化なのである。手帳を忘れても、携帯電話スマートフォンは忘れない時代である。タブレットを忘れたときには、スマートフォンの同じアプリから手帳の内容を確認することができる。
 キャシー・デビッドソンが「2011年度にアメリカの小学校に入学した子供たちの65%は、大学卒業時に今は存在していない職業に就くだろう」(According to Cathy N. Davidson, co-director of the annual MacArthur Foundation Digital Media and Learning Competitions, fully 65 percent of today’s grade-school kids may end up doing work that hasn’t been invented yet.)との予言は、タブレットやスマートフォンをはじめとする情報通信機器を駆使していると、正夢になる気がしてくる。現在生活する世の中を含め将来にわたり、人は情報を扱うというメリットやデメリット・リスクを十分に予想し、自身を対応させていかなければならない。そんな未来が待っている。いや、現実を私たちは生きているのである。
 一方、学校は未来への対応とともに大切にしていることがたくさんある。たとえば人として社会に出るための態度を意識し、毎日の日常を繰り返すこと。幼いころから学び積み重ねた内容を深め、振り返り、表現できるよう活用すること。社会に出てどんな仲間が加わっても互いに人間的な成長を求め、社会で役に立つ人となるための人間形成を目指すことなどだ。
 人は、学びにせよ、スポーツにせよ1つのことを集中してやり抜くことにより大きく伸びる。私たちは、激変する未来に向け柔軟に対応し、生涯人として成長しなければならない。氾濫する情報に翻弄させられることなく、今を大切にして、「やり抜く力」を身に付け、大きく成長したいものである。



平成29年度 入学式学校長式辞


 ただいま入学を許可いたしました224名の新入生のみなさん、入学おめでとうございます。また保護者の皆様、お子様のご入学、さぞかしお喜びのことと存じます。誠におめでとうございます。心からお祝いを申し上げます。     
 さて、新入生の皆さん、本日郡上高校の生徒となり、今は喜びと期待、緊張を持ってこの場に臨まれていることでしょう。今日の喜びは、皆さんの努力の賜であることとともに、ご家族の皆さん深い愛情や支援、小中学校の先生方が自立に向けて一生懸命にご指導くださったこと、そして地域の皆さんが成長を温かく見守ってくださったことが背景にあることは十分に分かっていることだと思います。       

 現実に目を向けてみましょう。今の世界はネットやメディアによる情報で刻々と変化する世界の情勢が身近なことのように伝わってきます。企業等が成長するために海外との結びつきを強めるグローバル化。めまぐるしい速度で進化するIT社会。学んだことは、数年で古くなり、常に学び続け、適応していかないといけない社会です。すでに英語はツールに近い必須のアイテムとなり、観光客が増加する郡上市に住む皆さんは、身近に感じていることでしょう。     

 未来の社会に向けて、これから述べることを参考に本校で大きく成長してほしいと思います。     
まず社会へ出るために、中学校で学んできた「当たり前のことを当たり前に行う」ことです。そんな伝統が郡上高校にあります。きちんとした身だしなみ・他人の心情を考えた元気なあいさつ・しっかりとしたお辞儀。清掃活動。いずれ社会へ出てからの基本となる大切なことをしっかりと身につけます。「自分自身は大人として自立を果たしていくのだ」と決意し高校生活を送ってほしいと思います。     
次に、高等学校の学習は、普通科の皆さんや総合学科の一部の皆さんは主として中学校と同様の普通教科を深めていきます。また、総合学科の一部の皆さん、森林科学科・食品流通科の皆さんは普通科目とともに社会の即戦力となる専門科目を深めていきます。普通科目と専門科目の学習のためには、まず1年生の前半を難しくても時間をかけ分かるまでやり切っていくことです。     

 本校は文武両道を目指しています。部活動に所属し、自分の好きなスポーツや文化活動没頭し一生懸命になることは、所属する同じ部で一生の友人ができ、人としてさらに人間性が磨かれ、大きく成長します。     
学習・部活動ともに共通する鍵は、「やり抜く力」です。3日続けると三週間続く。さらに3ヶ月続くと3年間続く力がついていきます。分からない問題を解決することや部活動で自分自身の技術を磨くことは、ジタバタしながらもあきらめずやり抜くことで身についていきます。本校の校訓は「凌霜」です。郡上の土地で、冷たい霜を必死に凌いで咲く菊の花。まさに、「やり抜く力」の精神が校訓となっています。       

 本校は、来年度で創立100周年を迎えます。これまで、25,000人を超える卒業生を世に輩出し、それぞれが地域・日本・世界の多種多様な分野でご活躍をされています。皆さんにも、そういった先輩方に続いて、本校の歴史と伝統を引き継いでいっていただきたいと思います。    

 最後になりましたが、保護者の皆様方。すでに郡上の子どもは、「郡上学」を幼いころから学び、本校に入学しました。私たち教職員は、お子様が自らの生きる道を切り開いていけるよう「郡上学」を継続すべく、全力で支援する所存です。小学校・中学校同様、ご理解、ご協力・ご支援をいただきますようお願い申し上げます。     
 それでは新入生の皆さんが、今日の緊張と喜びを「やり抜く力」に変えて、有意義な高校生活を送られることを祈念して式辞といたします。



平成29年度 前期始業式学校長式辞


 先日、赴任のあいさつに郡上市長さんと市教育長さんのところを訪問しました。そこで、市長さん、教育長さんからお聞きした郡高生の姿は、横断歩道を渡った郡高生が、止まっていただいた車のほうに180度くるりと向きを変え、あいさつをしてくれる。というものでした。相手の心を考えた、素敵な姿です。

 皆さんは、将来必ず社会へ出ます。その時に、まず大切なことは、中学校の時から言われているように、身だしなみ、あいさつ、相手の気持ちを思いやる行動「凡時徹底」です。     
「凡事徹底」の言葉のもとに、当たり前のことを当たり前に他人の気持ちを思いやる。そんな郡上高校生をつないでほしいと思います。     
トイレの汚れを放置すれば、悪臭や汚れがどんどん増えていきます。たとえば、サービスエリアの掃除をされる方々はそのような場所で利用される人たちのことを考え、他人が汚して所を徹底的に清掃されます。本当に大変な仕事だと思います。そんな仕事をする人たちの気持ちを皆さんは思いやることができるでしょうか。     
先ほど述べた、郡上高校生のあいさつの姿は、まさにここに通ずるものだと思います。「自分が車を止めた、だからありがとうを言おう。」ここに、「凡事徹底」の精神が生きています。あいさつのお辞儀も、深すぎても恥ずかしいことはありません。そして、社会のいろいろな公式の場面で、身なりをきちんと正すことに、誰も文句はつけません。     

 皆さんは学年が1つずつ上がり新入生も入ってきます。皆さんが1年生であった時のこと、不安でいっぱいだったあの頃を思い出して、「凡事徹底」を後輩に教えてほしいと思います。あいさつは、相手の気持ちを考えて。掃除は、外から来た誰が使ってもきれいなトイレ。「郡高生は、素敵だな」と思わせる身だしなみ。そんな姿を発信してほしいと思います。     

さあ、今日から気持を切り替え、がんばりましょう