大 学 で の 研 修
名古屋大学を訪れ、高校では触れることができない先端的な研究について、研究者から直接説明を受けた後に、見学や実習を行い、研究の方法について体験しました。
日 時 平成17年1月31日(月)8時〜17時30分
場 所 名古屋大学 工学部、博物館、年代測定総合研究センター
参加者 1年理数科80名
日 程 恵那高校裏バス停8:00 名古屋大学到着9:20 研修9:30〜15:30
名古屋大学出発15:40 途中下車(瑞浪〜恵那駅) 恵那高校到着 17:30
時間と受け入れ可能な人数の関係で、事前に次の2つの研修の一方を選んで行いました。
プラズマ
- 挨拶(9:30〜9:40) プラズマ・核融合学会長 高村秀一先生
- プラズマについての講義(9:40〜10:30) 理学研究科 樋田美栄子先生
- 2つの班に分かれて見学(10:30〜12:20)(13:20〜15:10)
- プラズマプロセスについての施設見学と質議応答 工学研究科 豊田浩孝先生
- 核融合発電実現のためのプラズマ制御と新しいプラズマ生成法の開発についての施設見学と質議応答
工学研究科 大野哲靖先生
- 全般的な質議応答(15:10〜15:30)
身近なものから、核融合発電、宇宙にいたる幅広い話をうかがい見学をすることができた。また、大学生活、研究生活の話しもしていただき、大学や研究について、具体的なイメージがわいてきたようです。
年代測定と博物館見学
- 年代測定総合研究センターの概要(年代測定の原理)(9:30〜10:15)
年代測定センター長 鈴木和博先生
- 4グループに分かれて見学と説明(10:15〜12:30)
- 博物館 常設展示と特別展「家族の肖像」
- タンデトロン(加速器質量分析計)による年代測定 中村俊夫先生
- CHIME年代測定装置の説明と見学 鈴木先生
- 炭素14年代測定の最前線(講義)(13:30〜14:15) 中村先生
- 東濃地域の地質と年代測定(講義と実習)(14:30〜15:15) 鈴木先生
- ウラン、トリウム、鉛の測定データから恵那の苗木花崗岩の年代を計算
- 東濃から三河にかけて分布する花崗岩の形成順序・年代と濃飛流紋岩の関係
- 身近な年代測定…年代を測定すると何がわかるか?
元寇船の建造地を探る
恵那市上矢作町の幻の湖・天正(1586)地震でできた矢作川の堰止め湖
- 未知への挑戦 世界に先がけたCHIME年代測定法の開発(15:15〜15:30)
歴史を研究する道具にもなるということから、今までの研修とは異なった関心を呼んでいた。博物館では、手に触れることのできる展示が多くあり関心を呼んでいた。また、特別展が心理に関するもので、そちらにも興味を引かれた生徒が多かった。なぜか、こちらを選んだ生徒には女子が多く、プラズマには男子が多かった。
アンケートから(プラズマ)
- 最初、プラズマというものは、耳にすることがあってもよくわからなかったが、今回見学してプラズマについて分かったのでよかった。このようなことをもっと行えればいいと思う。
- 大学の先生がわかりやすく教えてくれたのでわかりやすかった。
- 大学の一部を知ることができてよかった。プラズマなどの研究は、まだまだこれからだということがわかっておもしろそうだなと思った。
- プラズマを使った身近なものはテレビぐらいしか知らなかったけど、今回大学へ行って、テレビの他にも、自分たちの生活の中にプラズマを使ったものが多くあることがわかった。プラズマがなければ、CDも蛍光灯もない。これからの生活には、絶対的に必要な物になっている。
- 初めはプラズマっていう言葉も知らなかったけ ど、プラズマが物質の第四の状態であることや、 自然や身近にもいろいろあるということがわかった。特に、CDにプラズマで「スパッタリング」とかをして張り付けるというのは、考えたこともなかったけど、確かに、そういうことでもしなきゃ、プラスチックの上に金属をはりつけたりなんてできないし、納得だった。また、プラズマが次世代のエネルギーになる可能性があることなどもわかって、100年後とかの人類のため、とかスケールの大きいことだと思いました。まだ、これから研究が進められていく分野だと思うし、宇宙の99%がプラズマなら、プラズマを解明していけば同時に宇宙の謎もとけていくのかなと思いました。
- プラズマがなんなのかということと、プラズマが何に利用されていく物なのかがわかった。この辺りの地域が本当に最先端のようで、企業と協力して独自の実験をしていた。プラズマの中身が少しとはいえ理解できたのでよかった。科学未来館でも同じようなことを調べたい。
- 大学に入るだけじゃなくて大学院に行ったり、さらに勉強、研究していけることが分かった。将来目指す物がハッキリしてよかった。
アンケートから(年代測定、博物館)
- 自分でプロットして表をつくり、年代を調べてみたりできたのでよかった。
- 年代測定と聞いたときは、大昔のことを調べて歴史を知る物だと想像していたけれど、研究している項目はとても広く、驚いた。特に、犯罪などでも証拠となる大事なことが分かるんだと知り、とても身近なことでも役に立つと分かった。とてもたくさんの方法があるけど、まだ新しい測定方法が見つかりそうな気がした。
- 博物館の見学のときに、細かく説明して下さったのでとても良く分かりました。中にはとても興味がひかれるものも多くあったのでまた見に行きたいと思いました。
- なぜC14の量を測ることで年代が測定できるのかがよく分かりました。実際にデータをもとにして、自分たちで年代を測定できたりしてとても楽しかったです。また、博物館の中にはたくさんの展示品があり、中でも、縄文土器や36億年ほど前の石が一番印象に残っています。ずっと昔にあったものが身近に感じられました。
- 今まで以上に年代測定への興味が深まり、将来を考える上で参考になった。
- 年代測定と聞いたとき、化石の勉強をすると思 っていた。だけど、話を聞くと、C14の濃度や量で化石でなくても年代測定ができることが分かった。石や、土器などから、人の歯や骨までも できると聞いてびっくりした。そして、中津の苗木の花崗岩を使って、年代測定することができた。
- 年代測定は何も知らなかったけど、たくさんのことにふれることができて、興味をもった。このようにしてまた、広い分野で興味をもちたいと思いました。
SSHTOPへ 恵那高校TOPへ