
平成21年4月
※ 岐阜盲学校のホームページは、視覚障がいのある方でも見やすいように、背景が黒になっています。

| 物差し | 分度器 | 三角定規 |
| そろばん | 斜面机 | 弱視レンズ |
| 拡大読書器 |
盲学校は、都道府県にそれぞれ1校以上の公立盲学校があります。盲学校には、幼稚部・小学部・中学部・高等部があり、全国で約4,000人の児童生徒が学んでいます。両目の視力が0.3未満または重い視野障がい(しやしょうがい)のある人たちが通っています。めがねをかけてよく見える人は視覚障がい者とはいいません。
目が不自由というとき、まったく見えない人と見えにくい人があります。けしきやものの形がまったく見えない人のことを全盲(ぜんもう)といいます。明るいか暗いかの区別がつく人もいますが、その区別がつかない人もいます。視力はあるけれど見たいもののすぐそばまで目を近づけなければ見えない場合を弱視(じゃくし)といいます。見えるけれど視野がせまく、トンネルの向こう側を見るくらいしか見えない人もいます。明るすぎると見えにくくなったり、反対にうす暗くなると見えにくくなる人もいます。
過去5年分の児童生徒数の表を作りました。
小学部 中学部 高等部 合計 平成17年度 8 5 44 57 平成18年度 8 4 51 63 平成19年度 6 6 41 53 平成20年度 9 7 37 53 平成21年度 11 7 34 52
小学部の学年別の人数は次のようになります。
1年生 2年生 3年生 4年生 5年生 6年生 合計 平成17年度 1 2 0 0 3 2 8 平成18年度 2 1 2 0 0 3 8 平成19年度 0 2 1 2 1 0 6 平成20年度 1 0 2 1 3 2 9 平成21年度 2 2 1 2 1 3 11
小学部、中学部、高等部普通科では、小学校、中学校、高等学校の普通科と同じ勉強のほかに、視覚障がいに基づく種々の困難を克服・改善するために必要な知識・技能を身につける勉強もしています。
高等部専攻科では、あんまマッサ−ジ指圧師、はり師、きゅう師の資格をとるための勉強が中心になっています。
ここでは、例として小学部3年生の時間割を紹介します。(なお、時間割表の中のなかよしの時間は、学校裁量の時間です)
<4年生の3週間の時間割>
| 月 | 火 | 水 | 木 | 金 | |
| 1 | 国語 | 算数 | 国語 | 学活 | 国語 |
| 2 | 体育 | 国語 | 体育 | 算数 | 総合 |
| 3 | 自立 | 図工 | 理科 | 社会 | 算数 |
| 4 | 自立 | 図工 | 社会 | 国語 | なかよし |
| 5 | 算数 | 音楽 | 算数 | 総合 | 道徳 |
| 6 | 音楽 | 国語 | 理科 |
4 何時から何時まで勉強をやっているのですか。どんな遊びをしていますか。
〈月曜日から金曜日まで〉
8:40に朝の会が始まり、6時間授業を受けて、15:30に帰りの会が終わります。(小学部は1時間の授業が45分、中学部と高等部は50分です。給食もあります。)
〈遊びの様子〉
小学部では、ハンカチ落とし、花いちもんめ、おにごっこ、トランプ、フル−ツバスケット、トランポリンなどをして遊んでいます。
〈体育での学習の様子〉
体育では、円周走、つな引き、水泳、マット運動、なわとび、マラソン、キックベ−ス、フロアバレ−ボ−ル、サッカ−、グランドゴルフ、ゴ−ルボ−ル、卓球、ロ−ラ−スケ−トなどをやっています。(ボ−ルには鈴が入っていて音でわかります。バレ−ボ−ルや卓球ではネットの下をくぐらせるなどル−ルを工夫しています。)
5 どのような方法で、児童生徒のみなさんは学校まで来るのですか。
小学部の児童の多くは、家の人に自動車で送りむかえをしてもらったり家の人といっしょにバスや電車を使ったりして、学校に通っています。中学部・高等部の生徒の多くは、自分一人でバスや電車を利用して、通学しています。
また、岐阜県内には、盲学校は本校一校だけなので、自分の家が遠くて通えない児童生徒は、学校の敷地内にある寄宿舎に入って、そこから毎日歩いて学校に通っています。自分の家には、毎週金曜日に帰り、日曜日の午後、または月曜日の朝に寄宿舎にもどってきます。
なお、小学部では、自立活動などの学習を利用して、自分一人で通えるように、安全な歩行の仕方や、バス・電車の乗り方などを練習しています。
6 岐阜盲学校の児童生徒のかばんや教科書はどのようなものですか。
点字の教科書は、1ペ−ジに入る文字の量が限られているので、1冊の教科書を何冊にも分けて作ります。
たとえば、4年生の国語・理科の教科書は、あつさ約4cmのものが2冊になりますが、算数・社会の教科書は4冊にもなります。1冊のペ−ジ数は、教科書によってちがいますが、約200ペ−ジです。また、国語辞典1冊は約50冊にもなります。
点字の教科書が作られているのは、国語・算数・理科・社会・地図帳・音楽・保健・家庭科です。教科の内容は、みなさんの学校と同じです。
普通の文字は、直線や曲線あるいは点によって構成された図形で、目で読み取る文字としてとてもすぐれています。したがって、目が見えなくなると普通の文字は読めなくなります。
そこで、目で見る文字の代わりに、さわる文字として点字が発明されました。点字が生まれる前には普通の文字をうきあがらせて読ませたこともありましたが、普通の文字はさわって読みにくく、能率のよいものではありませんでした。
シャ−ル・バルビエが暗号通信や速記用として考案した点字は12点(たて6点、横2列からなる点字)でしたが、指で読むにはたて6点では長すぎるので、これを改良してルイ・ブライユがたて3点、横2列からなる現在の6点点字を考案したのです。
人間の人差し指でさわってわかるには、点と点の間が約2ミリぐらいなければならず指先に入る点の数は限られてきます。6つの点からなる点字はそうした条件にぴったりなのです。
いろいろな方法がありますが、たとえば、凸面から余分な点をつぶす。まちがえた点字を「め」に打ちなおして改めて打つという方法などが多く使われています。しかし、なおした所が1行の半分以上におよぶ場合は読みづらいので、その1枚は書きなおすようにしています。
文章は普通の文字とおなじように、問題文を点字で打って作ります。
算数・数学、理科、英語、音楽の楽譜などは、点字記号の使い分けが工夫されており、それらを使って普通の文字と同じように問題文を点字で打っていきます。ただし、点字だけでは表現しきれない図形、グラフ、表などは指先の触覚で読みとる「触図」を作ります。作り方は、コンピュ−タで凹凸点をつけたり、ルレットで凹凸線を引いたり、あるいは手ざわりに特徴のある紙や糸を貼りつける方法などがあります。
中学生くらいになると、目の見える人が普通の活字を読む速度とかわりません。
13 点字が作られて、生活の中で何か変わったことはありますか。
みなさんの学校と同じですが、特に次のようなことに気を配っています。
担任の先生といっしょに食堂で食べます。
食器や料理を自分たちのテ−ブルまで運び、配ぜんします。お皿のおかずはあらかじめもりつけてありますが、ごはんやお汁は自分でつけます。
献立を先生に聞いたり、自分で献立表を読んだりして確かめたあと、どこに何があるかを確かめて食べます。はしで形や大きさを確かめてから口に運ぶようにします。持っている容器を置く時は、もう一方の手で置く場所を確かめます。
一人で行きます。はじめは、教室の位置やトイレの位置を覚え、先生といっしょにトイレまで行って、トイレがどうなっているのかを確かめてから、一人で行くように練習します。特に汚さないように立つ位置やすわる位置をよく確かめます。
ありますが、そのままでは使いにくいので、その子が見やすい大きさに拡大して使っています。点字を使って勉強する子には、計算ドリルの問題を点字になおして使っています。
教科の内容はみなさんの学校と同じですが、視力の程度が一人一人ちがうので、一人一人の見え方に応じた教科書(点字の教科書、拡大教科書)や教材を工夫(地図や図形、グラフなどの凸教材)したり、実物や模型、標本などを活用したり、適切な教具(物差し、分度器、三角定規、感光器、温度計、そろばんなど)・器具 (斜面机、弱視レンズ、拡大読書器、パソコンなど)を活用しながら体験的な活動を重視して授業を行っています。
下りの階段やはじめて行く所などは、とても不安です。一歩外に出ると何があるかわからないので、特に慣れていない所は不安なのです。歩く時は、すべての感覚を使って、自動車の音や人の足音、話し声、におい、道路の変化、日光、風などを利用しながら歩くので、神経を集中して緊張しています。
ユネスコによると、アメリカ、イギリス、フランス、中国、インド、ケニアなどおよそ83ヶ国で使われています。
困っていたり、まよっていたりする目の不自由な人を見かけたら、まず、声をかけてください。特別な声のかけ方はありません。たとえば、「何かお手伝いしましょうか」「手引きしましょうか」「だいじょうぶですか」などです。せっかく声をかけていただいても、援助が必要でない場合もありますので、断られても気にかけないでください。
やってもらってうれしい場合は、道に迷っていて声をかけてもらった時や、あぶない場所を教えてもらった時、信号や電車の乗る位置を教えてもらった時などです。
やってもらって困ることは、後ろからおされたり洋服や白杖(はくじょう)を引っぱられたりすることや、いきなり、大声で「あぶない」と言われたり、だまって急につかまえられたりすることです。また、何も聞かないで自分の判断で援助することや道の角や歩道上に置いてある自転車や自動車なども困ります。
この器械は、文字読み取り装置と読み取った文字を音声に変換するシステムの二つの部分から成り立っています。まず、イメ−ジスキャナを使って本などの印刷物をパソコンに読みこみます。次に、この漢字かなまじり文をかなだけの文章、つまり音読できるような文章になおし、これにアクセントやイントネ−ションのデ−タを加えて音声で読み上げるのです。しかし、まだ読み取りの段階と変換の段階にむずかしさが残っており、完全な自動音訳ができるというわけではありません。
24 点字で試験を受けられるということはどういうことですか。
大学入試、英語検定試験、司法試験、情報処理技術者試験、公務員試験などにおいては、点字で試験が受けられるようになってきました。
試験を受ける時間は、一般的に普通の文字で受ける場合の1.5倍とされています。
大学入試では、点字で受験することを大学側に伝え、それが認められると点字受験ができるのです。たいてい、盲学校の先生に試験問題の点訳が頼まれます。国語科で最も問題となるのは漢字に関する事がらです。耳で聞いただけでは理解がむずかしい漢語、漢字の書き取り、漢文の読み方などについては、いろいろな対応のしかたが工夫されています。